【福岡ボート・一般】田中辰彦　入った新たな〝新たな〟スイッチ

   意気揚々と凱旋（がいせん）してきた。田中辰彦（37）＝広島＝は10月末以来の福岡参戦だが、期末の勝負駆けで迎えた前回は10戦して9回の舟券絡みの大活躍で4期ぶりにA1復帰に成功。自己最高勝率のおまけ付きだったとあって、気持ちよく好相性の水面に舞い戻ってきた。

　とはいえ、もう過去の話。浮かれる様子は一切なく、新期に入った11月から気持ちを新たに次の目標へまい進している。「自己最高勝率はうれしいけど、さらに上を目指したい。今まで2期連続でA1になったことがないので、とにかく今期も勝率を残してA1に定着したい」

　ただ、A1復帰にしたことの特典で、2月の宮島地区選でのGⅠ復帰決定。10月の参戦時にも、「またGⅠを走りたい」のがモチベーションと話していただけに新たな〝やる気〟のスイッチも入っている。「レース場も地元宮島ですからね。すごく出たかったので。しっかりリズムを上げていきたい」

　この気持ちを後押しするように前検気配も良好。「いいエンジンの川野（芽唯）さんにも少し負ける程度。良かった10月の時のペラの形にすれば良くなるかも」。前回は伸び型のプロペラで好走したが、気温低下の今節ならさらに威力を発揮する可能性も。調整も水面も手の内に入れた福岡で、再び上昇気流に乗ってみせる。（森　大輔）