ボートレース

【住之江ボート(ナイター)SGグランプリ】峰竜太 事故にも動じずピンチ克服

 トライアル11Rは、2年前のファイナルを思い出させるような事故レース。そのファイナルは峰竜太が1Mで転覆して後続艇が続々と乗り上げ、3連単が不成立になったもの。この日はインの馬場貴也が転覆し、同じように後続艇が乗り上げた。3連単不成立にこそならなかったが、直後の12Rが出番の峰にとっては、悪夢が呼び起こされるような何とも嫌なムードの幕開け。

 それでも峰は動じなかった。インから互角の踏み込みを見せると危なげなく1Mを先取り、俊敏にBSへと立ち上がった。後続の差しやまくりも振り切って白星。頂点返り咲きへ最高の滑り出しを決めた。

白星を挙げて笑顔で引き揚げる峰竜太

 実は機力的に大ピンチだった。「展示の直前になって機調が崩れてしまって・・・。(たっぷり調整に充てられる待機期間の)2日間、何をやってたんだって感じ」。それでも何とかしてしまうのがこの男のすごいところ。「慌ててペラ調整をして、ギリギリ間に合った」

 さらに枠番抽選では2枠と、枠番以内の成績に収められれば早々と当確圏に達する。「機力は足りないけど気力でカバーする。歴史に残るグランプリにしたい」。そのシナリオは着々と進行中だ。

トライアル2ndの枠番抽選。1枠を引いた石野貴之(左から3番目)が満面の笑み。峰竜太(一番右)は「2号艇ならまあ良し」の表情

 グランプリシリーズ組は、1stから回った3位の羽野直也をはじめ、篠崎元志が7位、岡崎恭裕が8位など準優圏内につける。

 そんな上位陣はまだ遠いが、急上昇してきたのが枝尾賢だ。3日目は4カドまくりで初勝利。上向いた機力を即、結果につなげた。

 「スリットは余裕がある感じだったし、リング交換でやっと押し感が出てきた」

 枝尾はSG初出場が4年前の住之江グランプリシリーズ。減点がありながらも、ギリギリで予選を突破した思い出の一戦だ。「今回は厳しそうだけど、可能性の細い糸を何とかたぐり寄せたい」。4日目は2R1枠の1走で、勝てば得点率は5.80。順当にイン逃げを決めて吉報を待つ。

予選突破の可能性をぎりぎりで残した枝尾賢

 

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