【クローズアップ】今井〝夢よ再び〟　【若松】

　さらに勢いに乗った。今井貴士（38）＝福岡＝は、2号艇で迎えた2日目8Rで2コースからインの西山貴浩を的確に差して今節初勝利。「流れはいいですね」。これで初日から3走オール3連対と、序盤を好調な足取りで乗り切ってみせた。

　成績通りに機力も上々。エース機候補の一角である31号機は、G1でも威力は絶大だ。「バランスが取れて、どの足もいい」。高倉和士や岡村慶太には伸びでやや劣勢と言うが、「トップグループの中に入っている」と断言。機力に不足は一切ない。

　10年前の当地の地区選でG1初Vを決めて、クラシックの出場権を獲得。そのクラシックで準Vと、シンデレラストーリーを駆け上がった。そのクラシックの舞台も今年と同じ平和島。意識しないと言えばウソになる。「最近はくすぶっているし、自分に活を入れたい。あの時を思い出して、同じことができるように頑張る」

　3日目は4、6号艇と外枠回りだが、ここを乗り切れば予選ラストは絶好枠。Vへはここが正念場だ。「最近は好不調の波が激しいけど、今節はいい時。やらなければいけない」。“夢よ再び”。持ち味のスピードターンで、10年前の輝きを取り戻す。