【住之江ボート(ナイター)SGグランプリ】深谷知博 勝ちを急がず冷静ターンでV
■ヒーロー
優出6人中、唯一のトライアル組だった深谷知博が意地を見せた。全艇スローと進入から火花が散った一戦に、イン関浩哉が痛恨のドカ遅れ。スリットで関より1艇身以上前にいた2コース深谷が難なくまくって、3度目のSGV。「グランプリから漏れてのシリーズ戦回りだけど、SGタイトルということに変わりはない。うれしいです」。大きく目尻を下げて、端正なマスクをほころばせた。
スリット隊形の味方が大きく「運ですね」と強調したが、2コースまくりは差されやすい一面もある。その点も踏まえ、「内に締め込まずに冷静に回れた」。勝ちを急がなかったことで誰にも迫らせなかった。
これで今年5度目のV。ただ特別戦に限ると優出8回目で初V。「クラシック(来年3月、戸田)の出場権を意識していたのでうれしい。来年はもっと力を付けて、年末(グランプリ)へ向かってまた頑張りたい」
昨年のグランプリファイナリストが、最高峰の舞台への返り咲きを誓った。
■プロフィル
◆深谷知博(ふかや・ともひろ)1988年4月1日生まれ。静岡県掛川市出身。磐田西高卒業。登録番号4524。2008年11月デビューの103期。11年11月に芦屋で初V。14年11月の浜名湖周年でGⅠ初優出初Vを果たし、SGも20年10月に大村ダービーで初優出初V。昨年11月の鳴門チャレンジカップで2度目のVを挙げた。SG通算は7優出3V。一般戦も含めた通算は146優出43V。164センチ、53キロ、A型。