ボートレース

【住之江ボート(ナイター)SGグランプリ】石野貴之 強い思いを女神が後押し

 

大阪支部の仲間に囲まれてVを喜ぶ石野貴之(中央)。周りは左から山崎郡、上條暢嵩、石野、松井繁、田中信一郎

■ヒーロー
 念ずれば通ず。地元の晴れ舞台に懸ける強い思いを石野貴之が成就させた。「1度目の優勝は無我夢中だったけど、今回はかなり成長できた一節間だった。満員のスタンドを見て、その中で勝てたので感慨深い」。渦巻く熱気に背中を押され、1番人気に応えられたことに満足の表情を見せた。

 エンジン抽選の段階から勝利の女神の導きがあった。一度タッグを組んだことがあり、一番のお目当てだった88号機をゲット。「一度乗っている強みはありましたね。優勝戦もしっかり回転を合わせて、何の問題もなかった」。完璧な仕上げで、しかも優勝戦はインからトップタイミング。これでは誰も手も足も出るはずがない。1Mを力強く先頭で回り、まさに影をも踏ませぬ圧勝劇だった。

 これでSGは11V。12Vで一歩先を行く支部の大先輩・松井繁の背中も見えてきた。「来年はグランドスラムに目標を絞って戦いたい。(まだ優勝したことのない)メモリアルとダービーを勝って、(SGのV数で)松井さんを超えたい。それで賞金1位に立って、年末の住之江グランプリに出たい」

 この大会中、何度も「優勝のイメージができている。優勝します」と繰り返し、頂点へのムードをつくり上げてきた。それに加えて、もう見えている来年のビジョン。あらゆるボートレース史を塗り替えて、1年後のこの舞台に立つ。

グランプリ優勝戦の1周2Mを先頭で回る石野貴之

■プロフィル
 ◆石野貴之(いしの・たかゆき)1982年6月3日生まれ。大阪府東大阪市出身。近大付高卒業。登録番号4168。2002年5月にデビューの90期。03年10月に宮島で初V。07年1月に大村新鋭王座でGⅠ初V。10年7月にまるがめオーシャンカップでSG初Vと着実に実績を積み、強豪大阪支部の今やエース。SG通算は34優出11V。166センチ、52キロ、O型。父・美好さんも元ボートレーサー。

■戦い終わって
 磯部 誠(3着)ダッシュから思い切って行くと決めて、直線に振る調整をした。でも、本番の進入がああなってしまった(前付けに抵抗してスロー起こし)ので…。100㍍から起こすようなペラではなかった。
 茅原悠紀(4着)見せ場はつくれたし、全力は出せた。ピット離れで内にプレッシャーをかけて、抵抗されるとは思っていたので、単騎ダッシュは想定内。足は良かった。来年も優勝しか目指しません。
 池田浩二(5着)進入は6コースにならないようにと思っていた。それでスタートが分からない起こしになったが、悔いなし! 仕上がりは完璧なところよりは少し落ちていたけど、納得の域ではあった。
 平本真之(転覆)ピット離れが(遅れて)…。本番は大丈夫だと思ったけど、同じ症状が出てしまった。すみません、また頑張ります。

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