【クローズアップ】竹井ステップアップへの起爆剤 【若松】

望みをつないだ。竹井貴史(31)=福岡=は3日目オープニングの1Rでイン逃げを決めて今節初勝利。負ければ予選敗退の瀬戸際だったが、きっちり10ポイントを獲得して得点率は大幅にアップ。先月のG170周年記念に続く予選突破へ上昇気流に乗った。
機力にも手応えは十分。「中間速から伸びが良くて出て行く感じがある」。自らの代名詞ともいえる行き足や伸びは上々。節一級のパワーでシリーズを席巻した周年記念のレベルとも、「遜色ない」と明言。戦闘態勢は十分に整っている。
一昨年に股関節の手術をして長期欠場を余儀なくされ、昨年はその影響でB級暮らし。前回の周年が3年ぶりのG1戦だったが、今節の走りを見ても“完全復活”したと言っても過言ではない。「G1はみんなうまいから、こっちも思い切ってターンができる。すごくいい感覚でレースができているし、この感覚を忘れないようにしたい」
もちろん見据える視線はSGの舞台。今年は、「勝率を上げて優勝を重ねて力を蓄えたい」と、来年にステップアップするための一年と位置づけている。しかし、ホームのG1で燃えないわけがない。「もちろん一発を狙いたい。まずは周年でできなかった優出をしたい」。ホームでのG1初優出は何よりの起爆剤。復活の自信を確信に変えるためにも、ここから獅子奮迅の走りを披露する。 (森 大輔)