ボートレース

【多摩川ボート・Qクライマックス】西橋奈未 水面と先輩に感謝のV 重責果たしホッ 次こそQC出場だ

■ヒロイン

トロフィーを手に優勝を喜ぶ西橋奈未

 堂々と受け止めた。予選トップで優出1号艇をつかんだイン西橋奈未が、3コースから握った池田浩美のまくり強襲を許さず、1Mを力強くトップターン。

 「いい掛かりだったし、鏡のような水面でハンドルにすぐ反応してくれた。水面にも感謝だし、調整で迷う中では(同支部の)今井美亜さんが相談に乗ってくれた。いろいろな方に感謝です」

 ピットに引き揚げると、その今井と抱き合って喜びを分かち合った。

西橋奈未(右)の頑張りをねぎらう今井美亜(後ろ姿)

 レース後は「ものすごくホッとした」と充実感を漂わせた。「お客さんの入り方が違ったし、声援もたくさん聞こえて、ちゃんと自分の仕事をしなきゃと必死だった」。多くの支持を集める1号艇としての重責を果たせたことが、何よりの喜びになった。

 一年を通じての経験が最後に生きた。「F2にもなったし、自分で自分にプレッシャーをかけるレースが多かった。でもその中で成績を残せてA1もキープできた。いろいろな経験を積み重ねたことで力を発揮できた」。失敗を無駄にせず成長の糧にした。

 新年の目標は「記念レースに呼ばれる選手になりたい」。そのためのプランも明確だ。「ファンにも関係者にも顔と名前を覚えてもらって、人気選手になること。そのためにはプレミアムGⅠの出場権も事故で棒に振らずに自力で手に入れること」と、高事故率と隣り合わせのこれまでの自らを律する。

 そして「年末の12人に残ること」。23年はレディースチャレンジカップ出場止まり。新年はもう一歩、階段を上がる。

北陸名産のカニのようにVサインの西橋奈未

■プロフィル
 ◆西橋奈未(にしはし・なみ)1996年7月19日生まれ。石川県金沢市出身。石川県立工業高卒業。登録番号4961。2016年11月デビューの119期。19年3月に三国で初優出(3着)。20年11月に芦屋で初優勝。通算では28優出5V。GⅠでは21年8月の浜名湖レディースチャンピオンでの優出がある(6着)。156センチ、47キロ、B型。

11Rのシリーズ優勝戦の1周2Mをトップで回る西橋奈未
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