【大村ボート(ナイター)BBCトーナメント】関浩哉が3度目のGⅠ制覇
2024年最初の特別戦となった大村ボートのプレミアムGⅠ「第5回ボートレースバトルチャンピオン(BBC)トーナメント」(優勝賞金1200万円)は最終日の14日、12Rで決勝戦を行い、1号艇の関浩哉(29)=群馬=がインから逃げて大会初優勝。通算13度目、GⅠでは22年津周年以来の3度目のタイトル獲得となった。2着は5号艇の茅原悠紀、3着は前回覇者で3号艇の松井繁で初防衛とはならなかった。3連単は1620円の7番人気。4日間の総売上額は105億7500万1900円で、目標の90億円を大きく上回る盛況のうちに幕を閉じた。
■ヒーロー
同じ1号艇で今度は笑った。抽選で決勝の1号艇を手にした関浩哉が、インから順当に逃げて3度目のGⅠ制覇。「先に回れてよかった」。昨年末のSGグランプリシリーズ(住之江)は、予選3位ながら優出1号艇が巡る幸運を生かせず、Sで大きく後手に回って4着。先マイすらできずに沈痛な表情に終始したが、同じように注目度が高い全国発売レースの1号艇で雪辱を果たし、すっきり笑顔で今年の特別戦線を滑り出した。
機力はこの日も快調だった。「ロスなく押してくれる。そういう調整ができた」。選出下位だったこともあり、1回戦、準々決勝、準決勝と全て6枠で大外戦。それを3、3、2着でクリアしたように、コース不問のパワー。それを維持していた以上、インなら準決以上の好成績が取れるのも自然な話だった。
グランプリシリーズで大失敗したSも、しっかりと互角に踏み込んだ。「絶対にS事故は起こせないのは分かっているし、発走前にはさすがに手が震えた。Sは手前で様子を見てしまったし、もう少ししっかり行かないと。そのあたりの気持ちが課題」。反省の方が口をついたが、前回の失敗をすぐに取り返したこの経験値は、間違いなく進化の一歩だ。
賞金ランクトップに立って今後の今年の戦いに臨む。「全選手の中で一番いい今年のスタートを切れた。この流れのまま行きたいですね」。昨年のグランプリシリーズはSG初優出だった。今年は初のグランプリ出場へ、先頭集団に位置し続けて逃げ粘る。
■プロフィル
◆関浩哉(せき・ひろや)1994年11月16日生まれ。群馬県富岡市出身。吉井高卒業。登録番号4851。2014年11月デビューの115期。15年8月に住之江で初優出(2着)。18年9月、浜名湖のGⅠヤングダービーでデビュー初優勝という離れ業を演じた。23年のグランプリシリーズ戦でSG初優出(4着)を果たすなど群馬支部の次期エースとして期待される一人。158センチ、50キロ、O型。
■決勝戦VTR
S展示も本番もインからゆったりした枠なりの3対3。スリットは大外の馬場がヘコんだ以外はほぼ横一線。わずかにトップSの3コース松井がやや伸びたが、イン関が先マイ態勢。2コース平本が差しに構え、両者の間をまくり差そうとした松井はサイドが掛からずに外に膨れた。さらに、平本の内に5コース茅原がまくり差しを入れてBSへ抜けた。
BSは関が早々と抜け出してVは確定的。次位は内に平本、外に茅原で並走だったところに、松井が切り返して2Mへ向かったが、茅原が松井を抱いて回って単独2番手に浮上。松井が3番手で続き、平本を振り切って3着に入った。
■戦い終わって
茅原悠紀(2着)回転が上がっていなかったのでチルトをハネてみたらいい感じでしたね。ターンの感じも良かったし、伸びも悪くなかった。こういう症状ならこういうふうにすればいいんだと、いい収穫になった。
松井繁(3着)もうちょっと1Mでサイドがうまく掛かれば良かったけど、掛からなかった。
平本真之(4着)本番は乗りやすかったし、1Mもいいターンができた。ミスはしていない。でも、1番(関浩哉)とは足が違っていた。
馬場貴也(5着)どうにかマシにならないかと(調整を)強気な感じでいった。一番マシになったかと思ったけど本番は駄目だった。レースがしにくくて1Mもターンにならなかった。決勝戦に乗っただけになってしまった。
石野貴之(6着)こんなもんですね。伸びは一緒くらいまできていたけど、握った反応が全然なかった。また頑張る。