【浜名湖ボート・GⅠ周年記念】仲谷颯仁 もう一段階上へ

悔しいスタートになった。初日4Rで仲谷颯仁(29)=福岡=は初陣を迎えたが、太田和美のツケマイに沈んでまさかの4着。「1周1Mでターンマークに当たってしまって…。もったいないことをしてしまった」。いきなり巡ってきた絶好枠を落としてしまったが、まだまだ初戦。失地回復へ気持ちを新たにした。
初戦に敗れたことで、いち早く本体整備に着手した。「足自体は決して悪くないけど、スリット辺りはもうひとつかも。キャリーボディーを交換しました」。結果が出ていれば踏み切れなかったかもしれないが、これが吉と出れば敗戦も無駄にはならない。〝人間万事塞翁が馬〟であり、流れを好転させるべく打てる手は尽くした。
デビュー3年目にしてGⅠウイナーとなりとんとん拍子の出世を期待されたが、近況はやや低迷気味。出世争いを繰り広げていた一期上の羽野直也がSGウイナーにまで上り詰めたことを考えれば、今の置かれたポジションでは納得できない。「今年はもう一段階上を目指したい。今までも一生懸命やってきたつもりだけど、気持ちを入れ替えてもっとストイックに取り組みます」
持てるポテンシャルの高さは超一流で、グランプリの常連になっても不思議はない逸材。その天才肌がより一層本気になったのであれば結果はおのずと付いてくる。「今節もまだ諦めずにしっかり走ります」。止まった時計の針を進めるためにも、まずは2回目のGⅠタイトルへ突き進む。