ボートレース

【宮島ボート・GⅡMB大賞】下條雄太郎が〝復帰戦〟で特別戦初V

 宮島ボートのGⅡ「モーターボート大賞」は14日、12Rで優勝戦が行われ、6号艇の下條雄太郎(37)=長崎=がまくりで勝利。GⅡ以上の特別戦は初、通算では昨年5月以来22度目の優勝を決めた。2着には2号艇の坪井康晴、3着には1号艇の秋元哲が入り、3連単は3万5500円と波乱の決着となった。

6コースからまくりを決めてGⅡ初優勝を果たした下條雄太郎

 ■ヒーロー

 下條が〝復帰戦〟ですぐさま結果を示した。展示から上田と湯川の大阪コンビが動きを見せていた進入は、本番でも変わらず1254/36ともつれる展開。そんな中でも慌てることなく大外にどっしりと構えると「起こしたい位置からリラックスして全速で行けた」とスリットラインではコンマ07のトップタイミング。「一番の勝因」に挙げる快Sを放つと、チルト0.5度にハネた調整もマッチしてグングンと舟を伸ばし、内の艇を一気にのみこんだ。昨年7月のGⅡボートレース甲子園以来となる特別戦で、初めて歓喜のゴールに飛び込んだ。

 昨年5月のSGオールスター準優勝戦で痛恨の勇み足。「もどかしい気持ちが大きかったですね」と近況は一般戦回りを強いられていた。それでも「GⅡだけど一般戦の気持ちが大きかった」とあくまで平常心で臨み、「一般戦で積み重ねてきたことが生きたのかな」。腐らず蓄えてきた力を存分に発揮して頂点まで駆け抜けた。

 「遠回りになったけど、それも糧になると思う」と苦境に立っても前を向き続ける。まだ罰則の足かせは外れておらず、「SGに出てやっと戻ってこれたという感じですかね」と、視線はあくまで最高峰の舞台を見据える。新たな勲章を身につけた長崎のエース候補は、SGの復帰戦でも大輪の花を咲かせるために牙を研ぎ澄ませ続ける。(古賀正史)

ウイニングパレードでファンの声援に応える下條雄太郎

 ◆下條雄太郎(しもじょう・ゆうたろう)1986年4月1日生まれの37歳。長崎県出身の96期生。主な同期には篠崎元志、平本真之、新田雄史らがいる。2005年5月に大村でデビュー。同6月に福岡で初勝利。09年の鳴門新鋭リーグで初優勝。通算では22V。167センチ、53キロ、AB型。

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