【ボート王国九州・山口!】山田康あいさつ代わりの強攻策 【平和島】

あいさつ代わりとして、これ以上ない内容だろう。2020年のグラチャン以来、3年ぶりにSG戦線に戻った山田康二が後半11R、2コースからツケマイの強攻策でスタンドを大いに沸かせた。結果は、3コース土屋智則に差し切りを許し、白星とはいかずの2着。「1Mの出口で流れましたね。合わせ切れていない」と不満をもらしたが、それもこれも「機歴を考えるとそこまでのことは…」という、素性抜群機に対する期待の大きさがあるから。素性なりの抜群のパワーを目指して、まだまだ綿密に調整を施す。
SG戦線から遠ざかったのはあっせん停止処分を受けたから。それでも気持ちを保ち、ほぼストレートとも言える復帰ロードを歩んでみせた。「業界内からも外部からもいろいろな方が声を掛けてくれて、自分のモチベーションを高めてくれた」と周囲の支えに感謝。「恩返しとして、しっかりとやっています、というところを見せたい」。2日目には1枠が巡ってきた。初日はあと一歩で届かなかった白星をつかみ、予選後半に弾みをつける。
初日1走だった仲谷颯仁は、4カドからの全速戦がものの見事に決まって白星発進。それでも手放しで喜ぶわけにはいかなかった。内勢が窮屈な態勢で全く舟が向かず、「展開が良かった」と恵まれた面があったから。機力の確信もなく「直線は外に出られた感じ」。ただ、レース後に本体を整備して試運転で動きを確認すると「良くなりました」。ほんの数時間で変身に成功した。昨年は最後のグランプリシリーズしかSGに出場できなかったが、今年は最初のSGに参戦。昨年以上の一年にするためにも2日目も奮闘する。
SGのドリームに初エントリーの宮地元輝は4着。「引き波にはまっただけで、エンジンは悪くない」。シャフト交換という時間のかかる仕事を先に終えられたのは大きい。あとは細かな調整でパワーの充実を図る。