ボートレース

【福岡ボート(サマータイム)一般】石倉洋行 全てを取り戻す

A1復帰へ勝負駆けの石倉洋行

 九死に一生を得た。石倉洋行(44)=福岡=は、初陣となった初日5Rで2号艇ながらピット離れでインを奪取できたものの痛恨のS遅れ。万事休すの隊形だったが、2コースまくりに出た大崎翔の締めが甘かったのを見逃さずに、イン先マイに成功。後半が5着だったことを考えると最悪のスタートになったかもしれず、値千金の白星となった。

 ツキがあるのはレースだけではない。前検に浮遊物と接触したことで新ペラ交換になったが、「変わった新ペラが良くて軽快さがある」と機力には手応え十分。「いいエンジンの永田(啓二)さんとも変わらない」と良機と遜色ないレベルなのも確認済み。通常なら新ペラ交換というマイナス要素が、プラスの要素になっている。

 前々期(昨年5~10月)に負った右手の大けがで長期欠場を余儀なくされB2級に降格していたが、今期(昨年11月~)は現在勝率6.11と復調。A1復帰が視野に入る位置まで立て直してきた。「まだ痛みはあるけど、体は9割方戻りました。レースも復帰してすぐよりはマシなレースができるようになっています」

 〝心技体〟のうち、技と体はほぼ戻った。ラストピースとなる〝心〟を取り戻せるかが今後の課題だ。「正直言って、まだ気持ちの分がついてきていないですね。ケガする前ほどのギラギラした感じにまで戻り切れていない」。だからこそ必要なのがA1の称号だとも。「A1に戻ってその気持ちも取り戻したい。来年はマスターズに出たいですから」。オールドルーキーとして掲げた夢に再チャレンジするためにも、残り1カ月勝負に出る。(森 大輔)
 

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