【佐賀競馬・JBCスプリント】大接戦制しタガノビューティー悲願の重賞初制覇
■ヒーロー
まさに悲願の重賞初制覇だ。7歳馬タガノビューティーがデビュー38戦目にしてタイトルを奪取した。しかもダートスプリント界の頂点に立った。コンビ29戦目の石橋脩にとってもうれしい勝利。「とにかく勝ちたかった。思い切って乗ろうと思ってました」と、満面の笑みでファンの大歓声に応えた。
ここまで重賞2着3回。2023年のかしわ記念では首差で涙をのんだ。「何度も悔しい思いをした。ずっと勝てなかったけど、(関係者が)理解があって乗せ続けてくれた。全てが感謝しかないです」。そんな鬱憤(うっぷん)を晴らすかのよう、3角過ぎから一気に追い上げる強気の競馬で短い直線を迎えた。そして最後は競り合いとなったチカッパを外からねじ伏せてゴール。大きな大きな鼻差勝ちだった。
西園正師も待ちに待った愛馬のタイトルに「涙が出ました。なかなか勝てなかったからね」と感慨深げ。今後については「年齢的に現役はあまり長くはないけど、オーナーと話して、どこかで花道を飾らせたいね」と次走に目を向けた。
■勝ち馬の略歴
◆タガノビューティー ▽牡7歳・鹿毛▽父ヘニーヒューズ、母スペシャルディナー(母の父スペシャルウィーク)▽馬主・八木良司氏▽生産者・北海道新冠町 有限会社新冠タガノファーム▽戦績・38戦8勝(うち地方7戦1勝)、重賞は2024年JBCスプリント・佐賀JpnⅠ(1着賞金8000万円)の1勝▽総収得賞金・3億9805万円(うち地方1億5635万円)▽西園正都調教師、石橋脩騎手ともに初勝利。
■戦い終わって
チカッパ(2着)「状態は良さそうだったし、やりたいレースはできた。ただ、1400メートルでは切れが鈍る。1200メートルの方がいい」(武豊)
アラジンバローズ(3着)「スムーズな走りはできた。佐賀コースは合っている。短い距離でもリラックスして走れて、力を付けたと思う」(下原理)
イグナイター(4着)「絶好調時と比べると物足りなさもあった。悪くはないが、おとなしい感じ。力があるところは見せられた。ファンが多い馬でまだ頑張れると思う」(笹川翼)
パワーブローキング(5着)「長い距離を中心に使われてきたから、行き脚で付いていけなったが、3コーナーから仕掛けて集中して走れていた。スプリントで5着は誇りになる」(吉原寛)
マックス (6着)「前回良い競馬をしてくれて、今回もそれなりの競馬をしてくれた。内から勝負に行ったが、砂が深かった」(御神訓)
バスラットレオン(8着)「GⅠ級に乗る機会を与えてもらって馬も頑張ってくれたが、スタートが切れず、この馬の競馬ができなかった」(古川奈)
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