【川崎競馬(ナイター)JpnⅠ全日本2歳優駿】ミリアッドラヴ 無傷3連勝でJpnⅠ初制覇
「全日本2歳優駿」(JpnⅠ・11日・川崎競馬場・ダート1600㍍)は、単勝2番人気のミリアッドラヴが4コーナー手前から先頭に立ち、そのまま後続を振り切って完勝。無傷の3連勝でJpnⅠ初制覇を飾った。勝ち時計は1分42秒4。同馬を管理する新谷功一調教師(47)=栗東、鞍上の西村淳也騎手(25)=栗東・フリー=ともに当レース初勝利。2着は4分の3馬身差で、好位から脚を伸ばしたハッピーマン。さらに1馬身2分の1差でソルジャーフィルドが3着に入った。1番人気に推されたナチュラルライズは4着に敗れた。
■ヒロイン
西村淳の魂の入ったステッキ音が川崎の夜空にこだました。最後の直線、番手を人馬一体で追走したミリアッドラヴに闘志が注入されると鋭く加速。外から懸命に迫ったハッピーマンを4分の3馬身退けたところに栄光のゴールが待っていた。
キャリア3戦目。エーデルワイス賞に続く重賞2勝目は価値あるビッグタイトル。「非常にうれしいです。距離に対し半信半疑でしたが、それを覆す強い競馬でした」。鞍上は何度もガッツポーズを繰り返し、最高の結果を出した牝馬を褒めたたえた。
素直な感想だろう。距離を延ばした初のマイル戦。加えて強豪牡馬が相手。未知数の部分はあったが、「前半はリラックスして運びました。反応が良すぎたものの、具合は良かったです。すごい馬ですし、乗っていて楽しいです」。勝負どころを前に、力まず乗り越えたことが勝利をたぐり寄せた要因となったようだ。
昨年はフォーエバーヤングがここを制し、世界へと羽ばたいた。ミリアッドラヴも同じく、ワールドワイドな活躍を見せるのか興味は尽きない。「海外に行こうと思います。まずはサウジダービーへ」。新谷功師は力強く締めくくった。