競馬

デルマソトガケV 全日本2歳優駿 【川崎】

全日本2歳優駿を制したデルマソトガケ(中央)。右は2着のオマツリオトコ、左は3着のペリエール=東京新聞提供
全日本2歳優駿を制したデルマソトガケ(中央)。右は2着のオマツリオトコ、左は3着のペリエール=東京新聞提供

 川崎競馬の「第73回全日本2歳優駿」(Jpn1、1600メートル)は14日、第11Rで14頭が出走して争われ、単勝3番人気のデルマソトガケが勝利。道中は中団で運び、直線外から豪快に弾けて2歳ダート王の座に輝いた。勝ち時計は1分43秒3で重賞初制覇。音無秀孝調教師(68)=栗東=、松若風馬騎手(27)=栗東・フリー=ともにこのレース初勝利。頭差の2着にオマツリオトコ、さらに1馬身差の3着にペリエールが入り、JRA勢が上位を独占した。地方馬最先着はヒーローコールの4着だった。

 「勝てて素直にとてもうれしいです。輸送にも動じずどっしりしていたし、馬から勇気をもらいました」。勝った松若風は涼しい眼でこう話した。混戦模様だった2歳ダートの頂上決戦。それを制したのは重賞初挑戦だったデルマソトガケ。2連勝中の勢いそのままに豪快な走りでライバルたちを見事に退けてみせた。

 「好位ぐらいと思っていました。本当はもう一段前と考えていました」。作戦とは少し違ったが、流れは速く結果、中団で構えたのが吉と出た。最終コーナーを回った手応えはペリエールに分がありそうだったが、鞍上の魂のステッキが入るとグンと加速。ゴール前は内のオマツリオトコ、中ペリエールとの接戦となったが、頭差出たところで勝負は決した。

 均整の取れた好馬体、柔軟なレースさばきには大きな可能性を感じさせる。キャリアは今回でまだ6戦。この勝利はダート界の新星にとって物語の序章に過ぎない。「うるさいところはあるけど、勝負根性のある馬。馬群を割れるのがいい」。音無秀師もこの馬の力を高く評価する。来年はサウジダービー、UAEダービー、そしてケンタッキーダービーをも視野に入れる栗毛の2歳馬から目が離せなくなる。(森田雄喜)

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