イグナイターが3冠 NARグランプリ2022表彰式

2022年に地方競馬で活躍した人馬を顕彰する「NARグランプリ2022」の表彰式が16日、都内のホテルで関係者200人が出席して行われた。33回目を迎えた22年の年度代表馬、4歳以上最優秀牡馬、最優秀短距離馬の3冠に輝いたイグナイターを管理する新子雅司調教師(44)=兵庫=や、同馬の手綱を取ってきた田中学騎手(49)=兵庫・田中道=らが出席。祝福ムードに包まれた受賞者たちはさらなる飛躍を誓った。
JRA挑戦にも意欲
グランプリに輝いた兵庫のイグナイターは、黒潮スプリンターズカップを7馬身差で圧勝すると、黒船賞(Jpn3)、かきつばた記念(Jpn3)と交流重賞を立て続けに制覇。勝利には届かなかったがマイルチャンピオンシップ南部杯で4着、JBCスプリントは5着と、JpnIでも好走し存在感を示した。
新子雅司調教師は愛馬に対して「一年を通し、JRA馬と戦い力をつけました。南部杯は0秒2差まで迫り、ビッグタイトルを取るチャンスはきている感じ。次はJRAにも挑戦したいです」と笑顔。田中学も「息の入れ方など成長しています。昨年以上の結果を残せるのではないかと思っています」と23年シーズンへの期待を込める。
イグナイターは、1月の黒潮スプリンターズカップを9馬身差で連覇と今年も好調を持続。次走は黒船賞(Jpn3・3月14日・高知・ダート1400メートル)を予定している。
3歳最優秀牝馬 6戦5勝の強さ スピーディキック
3歳最優秀牝馬にはスピーディキックが輝いた。昨年は6戦5勝で、唯一負けたのが関東オークスの3着。強さだけが際立った一年だった。「一戦一戦、競馬が近いと悟るようになってきました」と同馬を管理する藤原師。19日のフェブラリーSではG1に初挑戦する。「後悔のない馬づくりができました。主戦の御神本にお任せしたい。期待しています」と意気込みを語った。その主戦の御神本も「(これまでと)レースの質が全然違う。道中どれぐらいの位置で運べるか。坂を越えられるか。素質に期待しています」と言葉に力を込めた。1999年のメイセイオペラ以来となる地方馬2度目、G1昇格後では牝馬初となる栄冠を勝ち取りにいく。