【函館競輪（ナイター）GⅢ万博協賛】阿部将大が3度目のGⅢ制覇

　北海道・函館競輪のナイターGⅢ「大阪・関西万博協賛　ミリオンナイトカップ」は9日、最終日の12Rで決勝戦が行われ、阿部将大（27）＝大分・117期・S1＝が北日本4車ライン後位の5番手からまくり追い込んで優勝。4月の高知以来、通算3度目のGⅢ制覇を果たした。連覇を狙った坂本貴史はG前かわされ2着。3着には酒井雄多が入った。また、11Rのガールズケイリンの「ミリオンナイトクイーン」決勝は、加瀬加奈子の番手から直線伸びた小坂知子（38）＝岐阜＝が22年11月・別府以来の優勝を飾った。 

　■ヒーロー

　北の大地で男を上げたのは単騎で臨んだ阿部だった。「大川君は引かないだろうと思っていたので、思い通りの展開になりました」。菊池、大川が誘導退避前からけん制し合うなか5番手を確保すると、二角から仕掛け番手まくりの坂本をゴール前でとらえた。
　「コーナーで坂本さんと折り合ってしまったけれど、コーナーで脚をためて行く事ができました。コーナーに入って2センターくらいで出られるなと思った」と、初バンクのハンデをいとも簡単に乗り越えた。
　11日から開幕する高松宮記念杯を控え主力メンバー不在だったが、シリーズリーダーとして初日から存在感を発揮。目指しているのはSS勢も参戦するビッグでの活躍だ。「GⅠなど大きなレースで準決や決勝に乗れるよう心掛けたい」。北の大地で成長した姿をみせた27歳は進化を続ける。

　併催のガールズは小坂知子がV

大幅なセッティング変更で頂点をつかみ取った。加瀬の番手からゴール前鋭く伸びた小坂がV。「最後は合わせ切ってゴールできました。最高にうれしい」と、約2年ぶりの優勝に声を弾ませる。初戦は6着に終わり苦しい出だしだったが、同期の石口慶多にセッティングを見てもらうと、2日目からバッチリとハマった。「のどがカラッカラで、おいしいビールが待っている」。お酒が大好きなベテランは優勝という最高のさかなで、こよい美酒に酔う。