【平塚競輪(ナイター)GⅠオールスター】4Rは山田英明、後藤大輝、瓜生崇智で確定板独占!
3分戦となった初日4R、九州トリオが確定板を独占した。記者推薦で出場の後藤大輝が先行。番手の山田英明が前を2着に残しながら差し、内をぴっちり閉めて回った3番手の瓜生崇智も続いた。
後藤はビッグレースデビュー戦。後ろ攻めとなったが、中団を周回する志田龍星に警戒されて、すんなりとは前を切らせてもらえない流れ。その中で「残り2周半から志田さんに上を回らされた。でも誘導を降ろさないと話にならないので踏んだ」と、何をやるべきか冷静に判断。赤板2角手前で先頭に立ち、ペースに入れながら3車で出切ると、別線に捲られる雰囲気さえなく駆け抜けた。
直前は伊藤颯馬に連れられて4泊5日の宇都宮合宿を敢行した。その合宿の途中で、1日だけ平塚を訪れて練習。「本番前に一度入っておきたかった。そしたら高速バンクで、ハロン10秒3が出た。スピードが出てすごく楽しかった」と好感触を得た。ただ、北井佑季や松井宏佑ら地元勢の周回練習をのぞき見ると、「2周もがきで、最後にすごいタイムで上がっていた。『ここは俺たちのいる場所じゃない』と颯馬さんと話して、宇都宮に戻りました」。宇都宮での眞杉匠、坂井洋らも含めて、GⅠ決勝を走る自力選手がどんなレベルなのか、衝撃を受けての本番だった。まずは「今もっている力を出し切るしかない」がその答え。その通りに戦い抜いた。
1着の山田も「頼もしかった。3着までに残そうと思ったが、2着に粘った。強い」と称賛。瓜生も「後藤君は心強かった。ラスト1周半は記憶がない。きつかった」。今後の九州浮上のきっかけになりそうな一戦だった。
23歳の若者に負けじとGⅢ4Vの28歳、阿部将大が続いた。10R、残り1周からスパート。「余裕があった。踏み直しもできた」と直線ではマーク荒井崇博とのマッチレース。11秒3の捲りを放ったが、「余裕で抜かれました。やはり荒井さんの方が一枚上ですね」と脱帽の笑顔だった。
荒井も「強かった。でも誠一郎マークならバンクレコードやったやろうね!」と、報道陣と同席して荒井のコメントを聞いていた中川誠一郎を鼓舞した。荒井は2018年5月に当地で行われたダービーで中川マークから10秒4のバンクレコードを出し、今も保持。この日の6R、5着に終わった盟友の勝ち上がりに期待していた。