【宇都宮競輪・GⅡ共同通信社杯】山崎賢人は初日6着でもラッキーな勝ち上がり
山崎賢人が初戦6着ながら勝ち上がった。12人の初日6着選手は、選考順位上位の3人だけが2予Bに勝ち進める。選考順位が14位だった山崎は、「ラッキーでした」と大喜び。だが、「でも僕はどうしてこんなに選考順位が上なんですかね」といぶかしがった。
山崎はナショナルチームでパリ五輪出場を目指していたため、今大会の選考期間で走ったのが6月の久留米記念1節だけ。そこで優勝と好成績を収めたため、競走得点が114.5と高かった。これが選考順位に影響した。
説明を受けた山崎は、「そうなんですね。助かった」と笑顔。「脚の感じは悪くないけど、進みは悪かった。レース後は『あそこは伸びない』と、寺崎君にアドバイスを受けました」。バンク特性を頭に入れながら、記念1節が効いての勝ち上がりを準決につなげるつもりだ。
九州勢は9Rまで誰も確定板に載らなかったが、瓜生崇智が10Rで3着。伊藤颯馬の番手から伸ばして、「颯馬のおかげ。全部任せていました。ウエートトレでアームを鍛えたら、根拠のない自信が湧いてきた」と調子は上々だ。
瓜生のこの3着で勢いづいた九州勢は、残る2個レースとも1着をゲットした。11R、単騎で眞杉匠を捲った伊藤旭は、「なかなか眞杉さんを越えられなかった。乗り越えても、差し返されるんじゃないかと最後までヒヤヒヤでした。(眞杉は)やばいくらい強い」と胸の内を語った。今月2~4日、初めて地元の熊本開催を走り、「決勝に乗ったとはいえ1着がなかった。地元でいいところを見せられなかった分も、ここで頑張りたい」と、準決進出を誓った。
12Rは山田庸平が古性優作を差し切って1着。「特別競輪の1着は久しぶりなので気持ちいい」と昨年の競輪祭5日目以来の白星を、珍しく素直に喜んだ。「サドルの鼻を少し上げた。2年前くらいの良かった頃の感じがあった」と自転車の調整面で手応え。古性に勝てたのなら、誰に勝っても不思議はない。1年以上遠ざかっているビッグ決勝へと駆け上がる。
九州勢は3着までが準決進出の2予B(6~9R)に9人、5着権利の2予Aに2人が勝ち上がった。第36回大会の中本匠栄以来となる4年ぶりのビッグVのためには、準決へ大挙して乗り込みたい。