【京王閣競輪・GⅢ開設記念】犬伏湧也が3度目のGⅢ制覇
京王閣競輪のGⅢ開設75周年記念「ゴールドカップレース」(大阪・関西万博協賛)は最終日の29日、12Rで決勝が行われ、単騎で臨んだ犬伏湧也(29)=徳島=が9番手から大外を一気に捲って快勝。7月の小松島以来、通算3度目のGⅢ制覇を果たした。7番手から仕掛けた新山響平が2着。古性優作、南修二の近畿両者が3着同着だった。また、6Rで行われた125期7人による「ルーキーシリーズ2024プラス」は、ただ一人のS級・森田一郎(23)=埼玉=がBS5番手から捲って激戦を制した。
■ヒーロー
大粒の雨が叩きつけるバンクを矢のように駆け抜けたのは、京王閣初見参の5番車の犬伏だった。最後方の9番手からチャンスをうかがうと、7番手から最終2角で踏み上げた新山響平-新田祐大の東北コンビを追走。「新山さんが先に仕掛けてくれたので、そこに乗ってからと思いました。思いの外、伸びたので、行けるかなと思った」。東北勢の勢いをもらうと、ゴール前で前団をのみ込んだ。
「まさか、こういうすごいメンバーで優勝できるとは、うれしいです」。今開催は寛仁親王牌出場組が多数参戦。決勝には寛仁親王牌を制した古性のほか、眞杉匠、新山らSS勢が名を連ねた中、力強さを証明した。
次戦の和歌山(FⅠ)を経て今年最後のGⅠ・競輪祭(小倉)が待っている。「まだまだKEIRINグランプリを諦めていませんし、競輪祭で挽回したいと思うので、しっかり練習を積んで頑張りたい」。強豪選手たちを倒して自信を深めた阿波の大砲が、これからも輝きを放つ。