【小倉競輪(ナイター)GⅠ競輪祭】世界選手権金メダリストの山崎賢人が九州に凱旋
【九州王国 再興へ】
山崎賢人が金メダルを引っさげて競輪に帰ってきた。先月行われた世界選手権の男子ケイリンで優勝。「パリに出られなかった思いをぶつけた」。パリ五輪出場を夢見てナショナルチーム(NT)で汗を流してきたが、残念ながらチーム帯同をしないリザーブに泣いた。その悔しさを力に変えて、日本勢37年ぶりの快挙を達成した。「メダルって意外と重たいんですよね」とおどけるシーンも見られたが、「今までより注目されるはず。『こんなもんか』と言われないように。まずは決勝を目指したい」。9月の宇都宮GⅡに続くビッグ決勝入りを狙って、初戦は2日目に登場する。
山崎と同じNT組では、内野艶和が初日2Rに出走する。パリ五輪に出場した福岡の22歳は意外にも今回がGⅠ初出場。最近は競輪祭のPR活動に忙しく、前検前日の17日も北九州サイクルフェスティバルでトークショーを行った。「NTの活動がない時でないとイベントに参加できないので、お声をかけていただき光栄ですね。ファンの方から直接応援してもらえてうれしかったです」。声援を強力な後押しとなって、まずは予選突破を目指す。
女子のGⅠ常連といえば児玉碧衣だ。先月は優勝した4月のGⅠオールガールズクラシック決勝のSけん制が主な理由で、5泊6日の日程で行われた黄檗山(京都)の違反訓練に参加した。「朝は5時に起床ですよ。車にも乗れなくて。練習してもパーになっちゃうので」と訓練直前は競輪への熱が上がらなかったが、今は気持ちも脚も取り戻した。「前回の後はすぐに練習した。1週間前にならないと気合が入らないんですよ(笑)。戦える状態に戻ったと思う」。初日4Rは結果で〝女王児玉碧衣〟をファンに再認識させる。
松岡貴久が競輪祭の舞台に戻ってきた。「やっと戻ってこられた。コロナ前かコロナ初期だった以来の出場じゃないかな」。本人の言葉通り、新型コロナウイルスの流行イヤーである2020年以来の出場だ。「前回(和歌山FⅠ)は抜けなかったけれど、犬伏湧也君にしっかり付いていけた」と状態は悪くない。初日12Rは伊藤旭の番手。4年ぶりの競輪祭で暴れる準備はできている。