【競輪】神山雄一郎が24日会見　GⅠを16Vの金字塔　56歳、来年1月にS級から初陥落

　競輪を統括するJKAは23日午後、報道各社に対して24日午後2時から神山雄一郎（56）＝栃木・61期・S2＝が会見を開くとリリースを出した。会見の内容については触れられていないが、進退について言及する可能性もある。

　神山は1988年5月デビュー。現役36年7カ月で通算909勝、通算取得賞金は29億3830万1609円。史上3人目のグランドスラム（6大会の全制覇は史上初）を達成するなどGⅠを史上最多の16回優勝している。

　神山は23日の取手競輪の最終日に2931走目を走り、白星を挙げた。レースは真船圭一郎の番手。終3角で捲りを試みた紫原政文をブロックして直線で抜け出し、3番手だった弟子の飯嶋則之とワンツーを決めた。

　レース後は、「今日はプロテクターを脱いで勝負したら多少でも軽かった。同期の紫原さんがまさか捲ってくるとは思っていなかったけど、昔を思い出しました。そんなにいいブロックではなかったが、4角からすごく良かった。上半身と脚が連動した」と満足そうな表情。

　さらには「ここにきて最後に自分らしいレースができた。昨日、今日はプロらしいレースができたのかな」。競り込まれて6着に敗れた2日目のレースについても合格点を下した。

　スタンドからは、神山への声援一色だった。「取手は準地元みたいな感じ。いっぱい応援してもらってうれしかった」とファンに感謝。バンクから引き揚げる前には自転車を頭上に持ち上げてメインスタンドにアピールした。

　「年々厳しくなる中で、今年も1年間自分なりに精いっぱいこなした。今節2勝できればと思っていたけど、あとひとつ足りない。それが僕なのかな」。910勝の区切りに年内到達ができなかったことだけでなく、16度出場したグランプリでの優勝がないことや、記念99V、地元記念9Vにもつながる言葉だった。それでも「手を抜いた36年間じゃないんで。何回走ったか分からないけど、毎回毎回の積み重ねだった」と、実績には自負を持っていることも示した。

　来年1月にはS級昇級から35年9カ月で初のA級陥落が決定している。「とりあえず終わりなんで、ちょっと休んで次に向けてやっていく。まずは、うちに帰ってゆっくりしたい」と話した。