競輪

【別府競輪(ナイター)FⅠ】西浦仙哉「今更マーク屋にはなれない」手負い50歳でも自力宣言

【記者コラム・造田大の大勝負】
 西浦仙哉(50)=三重・73期=がまだまだ自力を貫き通す。昨年7月の落車で大けがを負った。「鎖骨の粉砕骨折、そして右足の筋断裂。結構キツかった。1カ月間は車いす生活でしたもん」。11月に復帰するも大敗続きで、降級初戦だった初日5Rも最後方で何もできず7着。「練習では良くなってきているんですけどね。これは時間がかかりそうです」と元気がなかった。

 それでも2日目の準決3Rは2着。決勝に勝ち上がったが、初日と変わらず表情は硬いままだった。「自力ならば仕掛けないと…。マーク屋ならいいんでしょうけど。年いってる自分に付いてくれた佐藤亙君に悪い。ショックです」。単騎の小川将二郎に終始付いていく形での勝ち上がりに反省しかなかった。

 今年で51歳。昨夏の故障の傷は癒えないが、「中部以外には付きません。ずっと先行か捲りでやってきた。今更マーク屋にはなれません」と自力を辞めるつもりは毛頭ない。「自力は全部自分の責任。そっちの方が戦いやすいし、いいじゃないですか。逃げ切れたり、捲れたりしたらうれしい。ダメだったらまた練習すればいい。自力でやれるよう練習しているしタイムも出せている」

 決勝11Rは中部の自力が不在で「前で頑張りますよ」と自力宣言。「レース勘や出だしのスピードとかが落ちていますね。走って戻すしかない」。本調子には遠いが、経験値では大きく勝っている。通算515勝を誇るベテランが、準決の反省を生かす組み立てで意地を示す。

 ▼11R(松尾淳) 準決は厳しい番組も好判断で勝ち上がり。「同級生の西浦君マーク。『50―50』ラインで頑張ります」。西浦の的確な攻めに乗って決勝も恵まれる。6=135―135。
 ▼9R(福島武士) 弟子の上野雅彦の奮闘に乗って首位奪取。7―12―1245。

50歳でもまだまだ自力を貫く西浦仙哉
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