【久留米競輪(ナイター)FⅡ】田中晴基は復活へ爪を研ぐ 「また記念を優勝したい」
田中晴基(38)=千葉・90期・A1=が連続Vへ王手をかけた。今期は2011年前期以来のA級戦。これは失格があってのもので、力量が落ちたわけではない。
その証拠に、前回の岸和田は展開をものにして、きっちりV。ただ「最近は何をやっても良くなくて、フレームやセッティングをあれこれ変えている」となかなか調子が上向かなかった。
今回は手応えを得ている。準決10R、本多哲也マークの田中は、徳永泰粋―近藤誠二に叩かれる厳しい展開。だが終BSから踏み込んで、ゴール前で突き抜けた。「最後まで踏めている。最近はそれさえできなかった」。35歳を機に追い込みに転向したが、短い距離でさえ踏み切れない状態が続いていた。
来期はS級だが、S級で活躍したい思いは強い。「同県の岩本(俊介)さんがSSになった。松戸バンクではよく一緒に練習するけど、A級だと一緒の開催には行けない。上でまた記念優勝もしたい。今はベースをつくっているところ」。いつも低姿勢で大きなことを言わない田中だが、3度目のGⅢ優勝への意欲は隠さなかった。A級連続Vを果たして、反撃ののろしを上げる。
