【別府競輪(モーニング)FⅡ】今年のヤングGP出場が目標の山崎歩夢「このままS級まで行かないと間に合わない」
【記者コラム・森川和也の追走一杯】
報道陣の間で「やっぱり大物感があるなぁ」と声が漏れたのが山崎歩夢(19)=福島・125期=だ。父は、大ギアのパイオニアとしてGⅠで9度優勝するなど一時代を築いた山崎芳仁(88期)。その息子が自転車に乗り始めたのは高校からだったが、ジュニアの世界選手権(ケイリン)4位、アジア選手権(同)優勝など遺伝子が瞬く間に反応した。
「父のレースは見ていたけど中学までは競輪に全く興味がなかったし、どういう競技かも分からなかった」と苦笑いで話すが、「何なんでしょうね。心の中のどこかにあったのか、急に乗ってみようかなって」と突然、自転車を始めた当時のことを振り返った。
デビュー戦で誘導員早期追い抜き失格。実質4カ月間のあっせん停止を食らったために出世は遅れているが、それでも「今年のヤンググランプリ(YGP)に出たい」と目標は高いところにある。YGPの選考期間が今年1月から9月だけに「このまま一気にS級まで行かないと間に合わない」。今節での特別昇班は、まさに絶対的ノルマといえそうだ。
▼2R(宮本龍一)山崎とちょっと違い、こちらは誘導妨害失格で3カ月のあっせん停止を受けた。成績を含めてデータは全てゼロで再出発になるが、失格したレースの出走表のS回数は23回。九州でも屈指のスタート力で前を取って、佐藤啓斗の番手でイン粘りを決める。6=4-2、6-2-4。
▼6R(伊藤之人)125期の入田龍馬が相手の2分戦なら「Sを取って、そういう展開になったらやるしかない」。入田の上昇の仕方次第では、番手が地元・加藤大輔であってもイン粘りに出るのはやむを得ない。5=3-7、3-7-25。