【別府競輪(モーニング)FⅡ】〝ラストサムライ〟中村淳が意地の競り勝ち2着「自分はこれ一本でやってきた」
【記者コラム・森川和也の追走一杯】
2日目1Rは、チャレンジ一般戦とはいえ注目のレースだった。かつてトップレベルで激しい競りを演じた中村淳(53)=栃木・69期=が、目標のない照屋将貴にジカ競りされた。結果は、インに陣取った中村が微動だにせず菱沼元樹の番手を守り切り、2着に流れ込んだ。
「きつかった。精神的にきつかった」。さすがの競り腰を見せた中村だが、レース後に笑顔は一切なかった。「ジカ競りされることは、最近ちょくちょくありますよ。勝敗? 負けてませんね。自分はこれ一本でやってきたから負けるわけにはいかない」。古株の記者たちは中村のことを敬意を表して〝競輪界のラストサムライ〟と呼ぶ。今後ますます中村の全盛時を知らない若い世代が増え、挑まれることもあるだろうが「それは仕方ないことですよ」と言い残し、厳しい表情のままクールダウンに向かった。
▼4R(荘田竜斗)競りが大好きだった父の彰男(46期・引退)と違ってヨコはできないが、タテには十分に踏める。伊藤之人がレースを乱せば自力発動で確定板に迫る。2-4=6、7-2=6、5-3=6。
▼5R(福森慎太郎)目標の菱沼元樹がぶっ飛ばして、番手から出るしかない展開もあり得る。2=3-17。2-7-13。