【玉野競輪・GⅢ開設記念】吉田拓矢が7度目のGⅢ制覇

玉野競輪の大阪・関西万博協賛GⅢ開設74周年記念「瀬戸の王子杯争奪戦」は最終日の9日、12Rで決勝戦が争われ、単騎で臨んだ吉田拓矢(29)=茨城・107期・S1=が、最終BS8番手から捲って優勝。昨年6月の取手以来、通算7回目のGⅢ優勝を果たした。2着に山田庸平、3着に犬伏湧也が入った。9Rで行われたルーキーチャンピオンレースは阿部英斗(20)=福岡・125期・S2=が制した。
■ヒーロー
吉田が単騎で一撃を決め優勝を手にした。今年は初戦の立川記念2日目に落車して右鎖骨の骨折を負ったが、今回の優勝で「つき物が落ちた」とホッとした様子だった。
単騎だった決勝は「特に作戦はなく、準決も失敗した分、(車間が)詰まったところで行こうと」と、中四国別線で勝負した取鳥雄吾、犬伏湧也ラインの踏み合いを見極めて最終BSからスパート。「山田さんを振り切れるかだった」と後位を追った山田庸平の存在を気にしながらも、しっかりと押し切ってみせた。
準決までは「情けないレースが続いていた」と動きの良さとは裏腹に競走内容を悔いていたが、決勝は見事な捲りを披露。「頑張らないと後輩に示しがつかない。(S班の)眞杉匠もいるし、関東で頑張っていきたい」と意気込みを話した。「(今後は)FⅠが続くが、ダービーに向けて状態を上げていきたい」と、GⅠ日本選手権(4月29日~5月4日・名古屋)を見据えて脚力を磨いていく。