競輪

飯野がGⅢ初優勝 施設整備等協賛 【富山】

GⅢ初優勝を飾った飯野祐太
GⅢ初優勝を飾った飯野祐太

 富山競輪のG3施設整備等協賛競輪in富山「神秘の海 富山湾カップ」は最終日の20日、最終12Rで決勝戦が行われ、北日本4車の番手を回った飯野祐太(38)=福島・90期・S1=が捲りで勝利。G3初優勝を飾った。2着は竹内智彦、3着は野口裕史。

ヒーロー

 ライン4車で最も優勝に近い番手。仲間からもらったチャンスを飯野は逃すわけにはいかなかった。南関の北井-野口にカマされて北勢は3番手追走。最終2角から野口が番手捲り。飯野は判断良く切り替えて野口を猛追。3角で飯野は野口を捲りにかかり、直線でしっかり捕らえる。待望のG3タイトル。仲間と自分の力でつかみ取ってみせた。

 「野口さんにはパワーで負ける。だから最後まで分からなかった。でも脚に余裕はあった。勝てて素直にうれしいですね。G3は一人では取れませんし、ラインで取ったタイトルです」。いつも控えめで謙虚な性格。しかし、ヤングGP(2008年)以来の大きな勝利に明るく笑った。

 北日本を代表する自力型として戦ってきた。後ろの先輩選手に勝ってもらうために、捨て身の先行で自己犠牲を払ってきた。ちょっぴり不遇な競輪人生。すでにG3を優勝していてもおかしくはない実力の持ち主だけに、この日の勝利は誰もが祝福した。

 「20代は優勝なんて考えてなくて、ラインから優勝者が出ればいいと思っていた。でも自分の脚が落ち始めた35歳で自分も取ってみたいと思い始めた。10月の和歌山で成績を崩し、練習方法を変えたらいい方向に向いたんです」

 これからは番手捲りをされる側ではなく、する側に。今までの戦いは先行投資と思えばいい。「この優勝で満足はしない。自力も番手戦もしっかり戦えるようにタテ脚を磨いていく。その脚がないとヨコもできませんからね。今後は新田(祐大)に先行させて僕が番手捲りしましょうか」。笑いを誘う姿からは、タイトルと同時に自信も手に入れたようだ。(八手亦和人)

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