競輪

【佐世保競輪(ナイター)FⅠ】自力型ではない長沼謙太が2分戦の先頭で「ドキドキでした」最後は番手から追い込み勝利

【記者コラム・森川和也の追走一杯】

 開幕のA級1R予選は、ライン3車の先頭で番組を組まれた長沼謙太(35)=東京・99期=が、自力勝負から最後に差し切った。

 「丸林(駿太)君との2分戦でしたからね。ドキドキでしたよ」。チャレンジ上がりの丸林は先行が持ち味のヤングで、しかも前受けからの突っ張り先行が有力。3分戦ならまだしも、田村真広、小坂敏之の大ベテランに任せた中での2分戦は、自力型ではないバック1回の長沼にとって試練の番組だった。

 赤板前から抑えに行くと、案の定で突っ張られた。だが丸林はペースを全く上げず、2番手の外にいた長沼の方をずっと見ていた。そこで「踏む気がなさそうだったから」と、鐘4角から力ずくで叩きに行った。結果的には丸林に合わされてしまったが、ペースアップで丸林の好位に入ることができ、最終直線で余裕の抜け出しが決まった。「後ろに入れたけど、自力で仕掛けて丸林君に負けたのが。あと番手の田村さんが落車したので…」。勝利の喜びよりも、ラインで決められなかった自分の実力のなさを悔いた。

 元々は90点を超える実力者で、特選から回る時期もあった。だが2022年6月の西武園で落車し、左手首を骨折。4カ月後の10月に静岡で復帰したが、2日目の落車でまた同じ部分を負傷し、今度は半年間の戦線離脱を余儀なくされた。「ケガの影響はもうなくなって、練習もしっかりとできています。今は与えられた番組で、それに応じた戦法で走っている感じですね」。遠回りの期間は長かったが練習をコツコツと続けて、ケガ前に近い競走得点にまで戻した。積み重ねの重要性を実感した長沼の春はもうすぐだ。▼5Rは堀川敬太郎が断トツ。番組に応じて走るなら、堀川ラインに絡んでいくしかない。5-4=237。

 ▼8R(片桐善也)初日は東矢圭吾-井上昌己に叩かれながらも粘って3着。「練習のように最後まで粘って踏めた」と感触を得ていた。今度は上野雅彦に捲られても踏ん張って、1-6=34、1-6-2。

 

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予選1Rは自力勝負から番手に収まった長沼謙太が抜け出し1着

 

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