競輪

【武雄競輪・GⅢ開設記念】山田庸平が番手捲りV! 4連勝で地元記念初制覇

表彰式で賞金ボードを掲げる山田庸平

 武雄競輪のGⅢ開設75周年記念「大楠賞争奪戦」は13日、最終12Rで決勝を行い、地元佐賀の山田庸平(37)=94期・S1=が嘉永泰斗マークから番手捲りで勝利し、大会初優勝を飾った。初日特選から4連勝の完全V。山田庸のGⅢ優勝は昨年3月の武雄での万博協賛以来5回目。

 太田海也マークだった山田久徳が2着、坂井洋をマークしていた杉森輝大が3着。山田庸は優勝賞金560万円を手にした。

 大会4日間の総売上額は56億8385万3500円で、目標の55億円を上回った。

表彰式からガッツポーズで引き揚げる山田庸平

■ヒーロー
 パーフェクトな地元記念初制覇だった。無傷の4連勝Vに、「地元で完全優勝できると思っていなかった。本当に最高の結果」と笑顔を見せた。

 直前に兄の山田英明が腰痛で欠場。地元の期待を一身に背負うことになったが、「そのことは特に気にしなかった。自分のことで精いっぱいだったので」。無関心を装ったが、「昨年は決勝に上がれなかった。ミスをしないように」と慎重に勝ち進んだ。

 兄は68周年を制しており、兄弟制覇。開設記念がオールS級の4日制となった2002年度以降で、兄弟での地元記念Vは村上義弘・博幸兄弟(ともに京都)に続く2組目となった。

 レースは嘉永泰斗が赤板2角から先行。レース前から「嘉永君の気持ちが伝わってきたが、無理しないでいいんじゃないかという感じを伝えた」。だが、実際には「オーバーペースだった。余裕はなかった」と後輩の熱い気持ちを感じながら追走した。

 太田海也が終BSで迫ると番手捲り。山田庸は「風の強い中でも周回中の感覚は良かった。いい状態だった。最後は太田君に踏み勝てた」と地元エースの意地を見せた。直線の入り口で太田が山田庸に接触し落車したため派手なアクションは控えたが、「いつか取れればと思っていたが、取れて良かった」とうれしいゴールだった。

 もちろんここが最終目標ではない。十分な手応えをつかんで、次節のダービーに向かう。「次のGⅠで結果が出たらいいところまで行けるんじゃないかな」。視線は井上茂徳(41期)以来となる佐賀勢のグランプリ出場へ向いている。(野口雅洋)

■武雄競輪 ニュース一覧

武雄記念を制して西九州勢に胴上げされる山田庸平
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