【久留米競輪・GⅢ開設記念】南修二が10年ぶりの記念V それでも「内容がない。情けない」と笑顔なし
久留米競輪のGⅢ開設76周年記念「第31回中野カップレース」は1日の最終日12Rで決勝を行い、南修二(43)=大阪・88期・S1=が差し切って優勝賞金560万円を手にした。南のGⅢ優勝は2015年8月の富山記念以来2度目。
南は終3角から内を突き、3半では逃げていた太田海也の後位に取り付いてゴール前で差し切った。2着は太田で、太田マークだった取鳥雄吾が3着。取鳥とともに人気となっていた郡司浩平は、捲りを止められて4着だった。
3連単は17万2250円と波乱。4日間の総売上額は64億215万800円で、目標の63億円を上回った。
| ◆久留米12R S級決勝 | |||||||||
| 着 | 車 | 選手名 | 年 | 府県 | 期別 | 着差 | 決手 | HB | 備考 |
| 1 |
3
|
南 修二 | 43 | 大 阪 | 88 | 差し | |||
| 2 |
8
|
太田 海也 | 25 | 岡 山 | 121 | 3/4身 | 逃げ | HB | |
| 3 |
2
|
取鳥 雄吾 | 30 | 岡 山 | 107 | 2 身 | |||
| 4 |
1
|
郡司 浩平 | 34 | 神奈川 | 99 | 2 身 | |||
| 5 |
9
|
和田 圭 | 39 | 宮 城 | 92 | 2 身 | |||
| 6 |
6
|
北津留 翼 | 40 | 福 岡 | 90 | 1/8輪 | |||
| 7 |
4
|
三谷 将太 | 39 | 奈 良 | 92 | 落再入 | |||
| 落 |
7
|
松本 貴治 | 31 | 愛 媛 | 111 | 落車棄権 | |||
| 失 |
5
|
和田 真久留 | 34 | 神奈川 | 99 | 押上(4)失 | |||
| 3連単 172,250円(343番人気) | |||||||||
■ヒーロー
勝負師の表情は、初めてグレードレース決勝での先頭ゴールにも緩むことはなかった。南修二は報道陣の前に現れると、「内容がないレースなので悔しい。流れに乗りながらと思っていたが、全部立ち遅れていた。情けない」と淡々と言葉を並べた。
10年ぶりの記念優勝だった。初Vの2015年8月富山記念は、1位入線の山田英明(佐賀・89期)が内側追い抜きで失格したことで繰り上がった。そのときも38万円超。再び真夏の波乱を演出した。
今回は「自在」のコメント。三谷将太を従えてのレースだった。「力の違いを感じた。どうにかなるスピード域ではなかった」。太田や郡司が自慢の脚力を繰り出すスピード競輪に歯が立たなかったことを悔しがった。
それでも終3角では「外を上ると、やめたみたいになるスピード域。将太には悪いが、内へ行った」ととっさの判断。勝負師の判断が、好結果をもたらした。
「トレーニングするしかない。底上げしたい」と、もう目線は次へと向かっている。「近畿はみんな強いんで、迷惑をかけないように頑張る。練習仲間がいっぱいいるので、切磋琢磨(せっさたくま)していきたい」と続けた。
近畿勢はGⅠで昨年3V、今年も既に2V。近年は脇本雄太と古性優作がタイトルを分け合っている状況。浪速の仕事人が、そこに食らい付き、食い込んでいく。(野口雅洋)
■激走の太田海也は2着 「レースは思い通り。最後は脚力不足」
■取鳥雄吾はGⅢ初制覇お預け
■郡司浩平はGⅢの4連続Vならず
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