競輪

水菜史上最強の脚 トパーズ 碧衣復権へのV3 アメジスト

ガールズグランプリトライアルで優勝した児玉碧衣(アメジスト)(左)と佐藤水菜(トパーズ)
ガールズグランプリトライアルで優勝した児玉碧衣(アメジスト)(左)と佐藤水菜(トパーズ)

■ヒロイン

 規格外のスピードを、3夜連続で見せつけた。佐藤が2年ぶり2回目の優勝。勝たなければGGPの出走がない状況で、「自分ができる最大限のパフォーマンスができた」と、いつも以上に大きく笑ってみせた。

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 レースは前受け。誰も出そうになければ、「どこでも良かった。特に不利にはならない」と自信を持って誘導を追った。「落ち着いて後ろの動きを警戒しながら走れた」。打鐘で先行態勢に入った太田美や、先に仕掛けた梅川を、徐々に追い詰めた。梅川が先頭に立っても余裕を持って4角で乗り越えた。世界選手権ケイリンで2年連続銀の脚は、今大会も無敵だった。

 今後はナショナルチーム(NT)で鍛錬を積みながら、「1年間の集大成はGGPでの優勝」と、平塚での大会初Vを目指す。だが、「パリ五輪でのケイリン金など、世界で優勝することが大きな目標」。2年後の大舞台でのVを目指している女王なら、12月29日は通過点。日本自転車競技史上最強女子が、ライバルを撃破するはずだ。 (野口雅洋)

■ヒロイン

 「やったぜ! バリうれしいっ!!」。3連覇で大会4Vを決めた児玉碧衣が、会見場でうれしさを爆発させた。決勝戦は今年一年で力をつけた柳原と事実上の一騎打ち。6番手にいたライバルは「半周勝負だと思った」と推測すると、それより前の1半4番手から先捲り。懸命に逃げ粘る妹弟子の尾方を3角過ぎにとらえると、急追する柳原を2分の1車輪差で退けた。

 昨年はGPトライアルを含むビッグ3V。だが今年は7月のフェスティバル決勝で左肩鎖関節を脱臼するなど精彩を欠き、優勝ゼロで今大会を迎えていた。「ファンをがっかりさせてきたし、有言実行の完全Vができてうれしい」。オールスターファン投票で6年連続1位のエースがようやく胸をなで下ろした。

 次は平塚GPで、今回は別組だった現女王の佐藤水と直接対決。「NTには負けたくないし、元女王と言われるのは聞き飽きた。また女王と呼ばれるように、またパワーアップします!」。碧衣が“最強ガールズ”に返り咲く。 (森川和也)

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