【武雄競輪・FⅠ佐々木昭彦杯】目標不在の阿部力也が鋭いスイッチから直線一気「感覚よりも動きは悪くない」
S級準決11Rは、目標不在だった阿部力也(37)=宮城・100期・S2=が自力選手もびっくりの走りで直線一気を決めた。
打鐘で九州2車を出して3番手に入ると、鐘3半から島川将貴-久米良の徳島勢が一気に叩きに動いた。阿部が並の選手だったら5番手に立ち遅れる流れだったが、阿部はHS前にその動向を察知すると、すばやく徳島勢の後ろにスイッチして、ゴール前で強襲した。
「あれは中団、中団を手堅く走っただけ」と言ってのけたが、阿部の後ろにいた海老根恵太は「あそこで切り替えて行ける自力選手を見たことがない」と驚き、追いかけることはできなかった。
「ラインが3車だったので長めの仕掛けも考えていたけど、実際にはできなかった」と快勝劇にも反省の言葉を口にしたが、「レースは見えていたし、感覚よりも動きは悪くないみたい」とデキ自体には及第点。最終日の決勝も再び「自分で」前々に踏み、今節の最高得点者の底力を見せつける。