【前橋競輪・GⅠ寬仁親王牌】それぞれ単騎で戦った山田英明と伊藤旭がワンツー　二次予選Aは荒井崇博と山田が別々

【競輪ビッグレース連載「九州王国再興へ」】
　初日の唯一の九州ワンツーは、皮肉な結果だった。6R、連係せずにそれぞれ単騎で戦った伊藤旭（25）＝熊本・117期・S1＝と山田英明（42）＝佐賀・89期・S1＝の成績だからだ。

　伊藤は前団の混戦を最後方から観察。残り1周、ドンピシャのタイミングで踏み上げた。バック線で先頭に出ると、最後まで勢いを保って先頭でゴールした。

　当地初出走だった伊藤は「前橋初心者なので丁寧に走りました。単騎の9番車なので位置が取りづらい。落ち着いてと思っていました」と後方待機の戦法を取った。

　勢いある捲りには「誰かが飛んでこないように外を回った」と安全走行。「車の出が良かった。展開も向いたが、脚の状態がかなりいい」と自画自賛。2日目も外枠の8番車で単騎一撃を狙う。

　山田は対照的に前々に位置取りした。「一車でも前にと思って進んだ」。結果的に最終HSを先頭で通過した近谷涼の後位を奪取。捲って終1半で先頭に立った森田優弥に俊敏にスイッチし、その森田をゴール前で差し切った。

　この結果には「旭には九州の自力の主力として期待しているので、ちょっと複雑ですけどね」と首をかしげた。それでもお互い、2日目に生き残った事実がある。

　山田は2日目の二次予選Aで、荒井崇博と同じ番組。ここでもお互い単騎を選択した。荒井は「ヒデももう、自力というわけじゃなかけんね」。山田も「自分も追い込み中心だし、もちろん納得しての別々です」。初日の〝現地集合〟の再現を目指す。

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