【岸和田・G1高松宮記念杯】北津留翼がG1復帰 那須萌美は初ビッグ

〝翼スマイル〟がG1に帰ってきた。北津留翼は1月の小倉F1で誘導員早期追い抜きにより失格。4か月間あっせんが止まり、前回の別府F1で復帰した。「別府は久しぶりの実戦で、レース勘があまり良くなかったですね。結果は良かったですけど、まだ走りに違和感がありました」。その状況でも、あっさり完全Vを成し遂げた。
休んだ4カ月間は、「普段できない練習をやっていました。調子が崩れてもいいですしね」。競輪の自転車には乗らず、もっぱらマウンテンバイクでの練習だったが、「いろいろと自転車の勉強をしていました。競輪のレースはあまり見ていないけど」と自転車に対する研究熱心な一面をのぞかせた。それでも「まだ競輪には生かせていない。別府は7車、今回は9車だし、どんな感じか他のレースを見ながら様子を見ようと思っていたら、初日1Rでした」。4カ月の練習と勉強を生かせれば、今まで以上のレースができるかもしれない。持てるポテンシャルはSS級なだけに、いきなり期待が持てる。
ただ、対戦する犬伏湧也のことは大いに警戒。「すごい破壊力があるので。立ち後れないように」。総勢18人と十分な勢力を誇る九州の一番槍。G1は昨年11月の競輪祭以来だが、役割は重要だ。ため込んでいたパワーを、一気に爆発させる。
ガールズは九州からは6人が、初めてのG1を彩る。那須萌美はガルコレなど主要レースには未出走で、初の大舞台がG1。「出られたけれど、レベルが高くて…」とやや気後れ気味だが、「付いていく分には大丈夫です」と自信ものぞかせる。追加で受けた武雄ミッドが6日まで行われたため、「予定通りの練習はできていません」。あえて武雄を走ったのは、「行くか悩んだけど、ギア板を試したかったので。踏み出しは重いけど、スピードをもらったら感じは良かった。今回は、試したもので走ります」。実戦で部品を試せたのは大きな収穫。「あとは位置を見極められる力、それに運ですね」。2005年までG1に出場していた本田博は昨年末の出走を最後に引退。宮崎のG1レーサーの系譜を引き継ぐ那須が、選ばれし28人の一人に恥じない走りで勝ち上がりを目指す。
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