競輪

【小倉競輪(ナイター)GⅠ競輪祭】GⅠ決勝の最高配当、3連単は最低504番人気の大波乱 阿部拓真びっくりV

表彰式を終え、スタンドの観衆に手を振る阿部拓真

 小倉競輪で6日間にわたり戦われたナイターGⅠ「第67回競輪祭」は24日、最終12Rで決勝を行い、吉田拓矢の3番手BS捲りに乗った阿部拓真(35)=宮城・107期・S1=が追い込んでGⅠを初制覇した。

 阿部は優勝賞金5090万円と、12月30日の平塚での「KEIRINグランプリ2025」の出場権を得た。

 2着は逃げた松本貴治マークから抜け出した荒井崇博、3着は8番手から大外を捲った松井宏佑。3連単はGⅠの決勝史上最高配当の35万990円。504通り中、最低人気の大波乱だった。

 総売上額は目標140億円に対して、148億8072万9200円の盛況だった。

 大会とともに年末のグランプリ出場権争いも終了。5日目までに確定していなかった残りの2枠には、阿部と南修二が入った。

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12R決勝、先頭でゴールする阿部拓真(中央、6、緑)

■ヒーロー

 抜け出した荒井崇博を追った緑のユニホームが、突き抜けた。GⅢ優勝も、GⅠの準決進出もなかった10年選手が、まさかのV。阿部は「自分が一番驚いているという表現がありますが、全員が驚いているんじゃないんですか」と信じられない表情を見せた。

 同期同班の吉田拓矢を初マーク。その吉田の捲りに乗り、3半では荒井後位に切り替え、流れるように先頭でゴールに飛び込んだ。「追走に集中した。でもリラックスできていた」。6R前の選手紹介では、吉田から「楽しみましょう」と声をかけられた。

 「来るときは、S級1班の点数をキープしたくて、「(一次予選の2走は)5着、5着でいいかな、なんて話していたんです」。それが年末からS級S班だ。

 「数々のGⅠを経験した新田(祐大)さんからは、『GⅠ決勝でこんなに爆笑したのは初めてだ』と言ってもらえました。優勝賞金が5000万円あるのも今、言われて知りました。9着賞金を見ていました」と報道陣も爆笑させた。

 宮城勢としては1983年、菅田順和(36期)のオールスター以来のGⅠ制覇。「宮城勢をいい雰囲気にしていければ。正直、何月何日がグランプリなのかも分かっていない」と笑う明るさで、今までとはまた違った北日本のリーダーとなっていくことだろう。(野口雅洋)

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優勝賞金5090万円のボードを掲げる阿部拓真
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