競輪

【函館(ナイター)G2サマーナイトF】児玉碧衣が雪辱戦、村田奈穂は初ビッグ

大会初制覇を狙って函館入りした児玉碧衣

<記者コラム・野口雅洋の1000円勝負>

 先月G1パールカップを制してGP切符を手に入れた児玉碧衣の表情は明るい。「みんなGPが決まっていないので賞金を積むのに必死だろうけど、自分は精神的に楽ですね」とガツガツ感はない。その勝ち方も3日ともバックを取っての完全V。「3日間とも納得できるレースができたのは久々だった」と、ケガで不振だった春先の状況から完全に立ち直って笑顔が輝く。

 ただ、どうしても勝ちたいのは、「この大会だけ取っていないんですよ」と言うように、大会相性の悪さを拭い去るため。「2年前の函館では未勝利に終わったし、取るつもりで来ました。いい練習をしてきた。力を出し切れれば優勝できる」と自信みなぎる。先月末には当地で完全Vとバンクは確認済み。現在通算498勝。相性の悪いバンクをメモリアルバンクに変えてみせる。

 ガールズGP3連覇など大レースを何度も制している児玉に対し、村田奈穂は初のビッグレース。「すごく緊張しています。自分より強い人しかいない。女子だけでなく、男子も強い人ばかり。そんな中に自分がいるなんて…」と普段より声が小さい。だが今年4Vしているガールズは14人しかおらず、立派な一流選手に成長したと言える。1月、児玉の復帰場所では予選で2走とも児玉を捲り切った。「あれは碧衣ちゃんがケガしていたから。でも、なんで上を越えられたか自分でも不思議です」と首をかしげた。

 だが理由ははっきりしている。「上村猛さん(72期=引退)のサロンに通うようになってちょうど1年。今もっている力を最大限発揮できるように体を持っていってくれます。その効果が出ていますね」。最近は自力捲りで勝ち星を量産。昨年10勝だったのが、今年はすでに22勝を挙げている。初日1Rの番組を見ながら、「こんなメンバーで走ったことがないけど、どこまでやれるか頑張ってみます」。予選突破へ重要な初戦の戦いに、考えを巡らせた。

 ▼1R(村田奈穂) 相手が強くても、今の脚力なら追走で離されることはない。上位へ食い込む可能性も十分。13―5=134、13―5―6。

 ▼8R(雨谷一樹) ダービー王の山口撃破へ、茨栃作戦。3=4―12578。
 

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