競輪

【函館(ナイター)G2サマーナイトF】久米詩が初V 児玉碧衣を差し切り

 驚異的な成長ぶりを見せつけ、2個目のタイトルを手にした。児玉碧衣、山原さくら、石井寛子の3人が連勝で決勝に進む中、久米詩は初日4着。2走目も2着。「3日間通してはギリギリ合格点。でも最後に勝ち切れたのは収穫です」と自己評価するように、セッティングを調整し直すなど大会中に最大限の修正を施してVにたどり着いた。メンタル的にも、「以前なら『負けてもまた練習すればいい』と思っていたが、今回は『勝ってやる』という気持ちで臨んだ」と、トップガールズとしての自覚も芽生えてきている。

 レースはスタート直後に野口諭実可が落車したことで再発走となった。それでも動じることはなかった。「初めての経験だったが、選手生活の中でそういうこともある」と集中は切らさなかった。仕切り直しの後は山原さくらの後位を確保。だが鐘3半で児玉がカマすと、山原を追い抜いて児玉後位に切り替えた。「番手勝負できたのは、ひとつの成長」。逃げた児玉をマークした時点で、勝負ありだった。

 これで、賞金レースではトップに立った。笑顔を見せながらも、「GPへと積み上げてこれた。出るだけで終わらず、準備して臨みたい」と天下取りを目指す。女王へのステップを確実に駆け上がっていることを、自他共に認識できた函館の夜だった。

 ◆久米詩(くめ・うた)1999年9月3日生まれの23歳。京都府向日市出身、園田学園高卒。小2から高3まで硬式テニスを続けた。父(康徳=70期)の影響でガールズケイリン入りを決意し、2019年7月116期、静岡支部でデビュー(奈良21(3))。通算成績は331走134勝、優勝は28回。特別レース優勝はガールズケイリンフェスティバル(23年7月函館)ガルコレ(23年5月平塚)。取得賞金は5708万3900円。ホーム練習場は日本サイクルスポーツセンターで、師匠は南昇(25期=引退)。160センチ、60キロ、太もも61センチ、0型。

5月のガルコレに続き2個目のタイトルを手にした久米詩

 

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