競輪

【小倉(ナイター)F1・西スポ杯】ハイライトのS級戦は野田源一が直線強襲で優勝

直線強襲で西スポ杯を制した野田源一

 25日が最終日の西日本スポーツ杯のハイライト・S級12R決勝は、地元の野田源一がこん身の4番手強襲で今年2度目の優勝を果たした。勝利のポイントに挙げたのは、「(井上)昌己がSを取ってくれたこと」と、勝負どころで雨谷一樹の「番手に飛び付けたところ」の2点だ。いったん誘導を切って、再びカマシてきた岩本俊介―近藤保の後ろに「雨谷君を出させないで飛び付きたいな」と狙っていたが、雨谷の強烈なダッシュに踏み遅れ、3番手を確保できなかった。だが「香川(雄介)さんが遅れ気味だったし、1角でうまくタイミングが合ってどかせた」と勝負権のある位置をキープできた。
 とはいえ最終バックは4番手。雨谷が自分の間合いで千葉勢を捲り追い込む最高の形をつくっていた。それでも野田には自信と希望があった。「雨谷君は前2日間とも仕掛けていたし、内が空くだろうな、空いてくれって(笑)」。その思いが通じたか、雨谷が外を踏むと、近藤がそれを目掛けてけん制。野田への「Vコース」がガッポリ空くと、10秒9のスピード差しで一気に突き抜けた。
 今年12月で45歳になる野田の今後は、「まだまだ自力でやれるというところをファンや後輩たちに見てもらいたいし、自分自身でどこまでやれるか楽しみもありますね」と、自らの意思で挑戦の日々に没頭していく。約3週間後には、そのファンへの感謝を伝えるG1オールスターが待っている。「もっと脚を上積みして、展開を見極める力をつけて戦っていかないといけない。そうしないとダービーみたいに(最終日まで走れず)帰郷することになる。だからトップスピードの高さと体力をしっかり強化して、自力で上位のレースで戦えるように頑張ります」。九州もいよいよ梅雨明けして暑くなるが、野田の「熱さ」も十分に負けていない。

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