競輪

【九州王国再興へ】荒井 GPへ勝負の準決 【前橋】

荒井崇博(左)は真杉匠に病気の際の服薬の注意点をアドバイス
荒井崇博(左)は真杉匠に病気の際の服薬の注意点をアドバイス

2日目を終えて、ベスト27が出そろった。その中に九州勢は3人。初日に準決切符を手にしていた山崎賢人-井上昌己に加えて、荒井崇博が2着権利の2予Bを2着で突破した。

 荒井は8Rで松本秀之介をマークした。「先行してくれた秀之介のおかげと言うしかない」。まずは、2車でも果敢に駆けてくれた後輩に感謝した。「レースは全部見えていたけれど、寺崎君だけが見えていなくて怖かった。見えてからでは遅いので踏み込んだ」。BS番手捲りで抜け出し、「1着を取らんといかんけど、今日は勘弁して」。前回は病欠で、初日は落車。万全のはずがない。それでも「準決は賢人(と同じ番組)でしょ。離れんように頑張ります」と番組発表前に的確な読みを披露した。現在賞金ランク13位。44歳にしてGP初出場のチャンスにも「順位は近いけど賞金的には遠い。気にせず走ります」。9位とは1000万円以上の差があり、動じる様子はない。ダービー、宮杯に続く今年3回目のG1決勝へ、金勘定よりも勝負に集中する。

 山崎は「車番が悪かったのでまず後ろからしっかり切ってから、新田さんを突っ張ろうと思った。でも一瞬のダッシュで新田さんに行かれてしまって…。そこが中途半端でしたね」と新田に不意を突かれた点を反省。それでも「体の状態はめちゃくちゃいいと思う」と好調をアピール。ナショナルチームの主力選手がドームバンクで万全の状態なら、SS相手でも互角以上に戦えるはず。荒井は来年の早い時期にも長崎支部へ転籍することを公表済み。“未来の長崎コンビ”が決勝へと突き進む。

 井上は「賢人は距離が長過ぎましたね。さすがに2周半は難しいでしょう」と後輩を思いやった。準決は松浦悠士と初連係。「ずっとトップで走っている選手だし、離れないように」。しっかり追走すれば、5年4カ月ぶりのG1決勝は手にしたも同然だ。

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