【青森競輪・GⅡ共同通信社杯】より多くの場でビッグレース開催を
3日目3R、地元の同学年コンビがワンツーを決めた。嵯峨昇喜郎は前受けから簡単には下げず前々に攻め、終HS3番手を確保。さらにはカマして裸逃げになった根田空史を追いかけると、BSで追い付き3半で迷わず抜き去った。
その嵯峨をマークした小原丈一郎は補充でこの日から参戦。嵯峨の攻めに2度ほど離れる厳しい戦いとなった。だが単騎の伊藤信や、根田に離れた内藤秀久をさばきながら終3角で嵯峨に追い付き、最後は差し切ってビッグ初出走で1着を手にした。
嵯峨は「僕たち2人のファンはいないと思っていたけれど、声援がすごかった。終わった後は拍手もあってうれしかった。初日の新山さんの前というプレッシャーが大きかった分、2日目からはリラックスして走れている」と大勢の地元ファンにアピール。状態面は「先月の奈良での落車でまだまだ。それでも前回の函館FⅠよりはずいぶんいいですね」と回復基調だ。「弟弟子の大川剛君などもすぐにビッグに出るようになるはず。自分も頑張りたい」と今後の成長を誓った。
今回は帰郷する選手が多く、小原は急きょの補充参加。「2日目の夕方に電話がかかってきてびっくり。地元の大きいレースなのでうれしかった」と意気に感じて参戦した。「普段、番手をやっていないので離れた。嵯峨君が前で頑張ってくれたおかげ」。補充とはいえビッグ初出走で、高いレベルでの戦いを「面白いですね」。雰囲気を楽しめているようだ。
青森競輪場のビッグ開催は14年ぶり。毎年のようにGⅠが行われる場もあるが、ほとんど行われない場もある。それぞれ都合があるだろうが、地元選手のためにもより多くの場がビッグ誘致に動いてほしいと感じた。
▼5R(嵯峨昇喜郎) 9、6、2着と尻上がりの着順。最終日も前々に攻めて、地元ファンに勇姿を見せる。4―159―1359、4―1―6。
▼7R(坂本貴史) こちらも地元戦だが、「特にここを目標にしているわけではない。目標は特に定めず、長いスパンで成長できるよう心がけている」と自然体。それでも前々回の宇都宮FⅠで優勝するなど、地道に成長を重ねている。7―23―123569。
