競輪

【松戸競輪(ナイター)GⅠオールガールズクラシック】佐藤水菜が圧勝で初代女王

 松戸競輪(千葉県)のGⅠ「第1回オールガールズクラシック」は最終日の4日、最終12Rで決勝を行い、佐藤水菜(24)=神奈川・114期=が捲りで圧勝。GⅠ初制覇を飾り、優勝賞金700万円と年末のガールズグランプリ出場権を手にした。2着は3角で中を突いた吉川美穂、3着は番手捲りを試みた久米詩。GⅠ連続優勝を狙った児玉碧衣は逃げて4着だった。3日間の総売上額は30億3670万3700円で、目標の25億円を上回った。

114期の同期に祝福されて「優勝よりうれしい」と笑う佐藤水菜(後列中央)

■ヒロイン

 アジア大会でスプリントとケイリンの2冠に輝いた佐藤が、ものの違いを見せつけた。打鐘3角から逃げた児玉、児玉の番手に入った久米、先捲りの太田、すべての選手を2角捲りで乗り越えた。アジアの女王は「打鐘から行くつもりはあったが、前の選手が先に動いたので落ち着いて見ていた」とクールに振り返った。どこから仕掛けても勝てるという自信にみなぎっていた。

 アジア大会の中国・杭州から夜に帰国し、翌1日が前検日。ハードスケジュールにもびくともしない完全V。「体調を制御できた」。ベストの日程でなくても、底力が違った。ゴール前ではなく「4角を下りきる前に優勝を確信した」とサラリ。「第1回の優勝者に名前を刻めて、後世に自分の名前を知ってもらえるので良かった」と大きなスマイルを見せた。

 次は、アジアではなく全世界が相手。年明けからはネーションズカップなど国際大会、そしてパリ五輪が控える。「今のメインは競技の方になるが、五輪で金は今の状況では難しい。上の選手とハロン(200メートル)でコンマ3秒遅い。追い付き追い越さないといけない。現状に満足したら終わり。もっと強くなりたい」。矢継ぎ早に口にしたのは、すべて将来への上昇志向。来月の競輪祭、そしてグランプリでは、どれだけ強くなっているのか。最終的にどれだけの実績を刻むのか。衝撃的で末恐ろしいほどの走りをファンの目に焼き付けた3日間だった。(野口雅洋)

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