競輪

【競輪】九州地区プロ スプリントは東矢圭吾がV、ベスト4全員が20代

地区プロ初出場でスプリントを制した東矢圭吾

 

スプリントのベスト4。左から橋本宇宙、青柳靖起、東矢圭吾、甲斐俊祐

 九州の競輪選手が6つの支部に分かれて自転車競技で戦う「第50回九州地区プロ自転車競技大会」(九州地区プロ)が16日、別府競輪場で行われた。コロナ禍で昨年の第49回大会は中止となっており、2年ぶりの開催。スプリントでは若手が台頭し、東矢圭吾(24)=熊本・121期=が決勝で青柳靖起(23)を破って優勝。3位は甲斐俊祐(25)、4位は橋本宇宙(24)だった。中川誠一郎は準々決勝で橋本に敗れて敗退、10度目Vを目指した荒井崇博は予選で早々に姿を消した。4キロ団体追い抜きでは福岡が優勝して大分の16連覇を阻んだ。ケイリンは山田庸平(佐賀)が3度目の優勝。今大会の上位は来年5月27日に高知競輪場で行われる全日本プロ選手権自転車競技大会(全プロ)に出場。全プロ上位選手はGⅠ寛仁親王牌(来年10月、弥彦)への出場権や特選シード権を得る。団体戦は熊本が3連覇を飾った。

【スプリント】
①東矢圭吾(熊本)初、決勝1回戦=逃げ10秒735、2回戦=捲り10秒968
②青柳靖起(佐賀)
③甲斐俊祐(大分)

 スプリントには新しい風が吹き込んだ。ベスト4は全員が117期以降。年齢も25歳以下と若返った。前回まで9度のVを誇った荒井崇博がまさかの予選落ち。2度の五輪を経験した中川誠一郎は、準々決勝で橋本宇宙に屈した。

 その若い世代の中でも最後まで勝ち抜いたのは東矢。「初めての地区プロ参加でしたが、すごく雰囲気が良くて楽しかった」と競技で活躍する喜びを思い出していた。大学まで自転車競技を続けたが「学生ではチームスプリントなどが多くて、スプリントはそこまで走っていないんですよ。全国大会では、ほぼない」。それでも決勝1回戦で青柳の内を突き抜けて先勝した勝負勘はさすが。2本目も早めに仕掛けた青柳を猛スピードで乗り越えた。

 「準決勝で中川さんとぶつかる組み合わせだったので、どうなることかと思っていたんですよ」。だが相手は中川ではなく、橋本だった。2006年から北津留翼(福岡)が5連覇した後は、荒井か中川しか優勝してこなかったこの種目。ついに若手が2人にストップをかけた。「中川さんの系譜を継ぐなんて、偉大過ぎて口にできません。でも親王牌にもつながるし、全プロでも頑張りたい」と抱負。「熊本での地区プロも走りたいですね」。来年6月にも再開される熊本競輪での競技大会も楽しみにしていた。

 敗れた青柳は、「荒井さんが佐賀から移籍したので、なら自分がやってみようかなと思って」とスプリントに初挑戦。経験不足もなんのその、自慢のパワーで決勝まで勝ち進んだ。勝てば派手なガッツポーズ、負けると涙するしぐさを見せるなど客席を沸かせ、「すごく楽しかった。でも全プロはどうですかね」。強豪を相手にするだけに、さらなる快進撃については首をかしげていた。

スプリント決勝で仕掛けどころを探り合う青柳靖起(左)と東矢圭吾
決勝で敗れた青柳靖起はサングラスを外し涙するポーズ

 

  • Twitter
  • Facebook
  • Hatena

関連ニュース

  • Twitter
  • Facebook
  • Hatena