49歳・前反祐一郎が準決白星、山本浩成は8連勝 ミッドナイトF2【小倉】

小倉競輪のF2ミッドナイトは27日、決勝進出を懸けたA級1、2班戦の準決3番とチャレンジの準決2番を行った。
チャレンジ戦の3Rは小坂丈が先行。番手を回った松田優一は車間を切りながら、4番手から捲った甲斐俊祐に対して絶妙のけん制。松田はそのままやや早めに追い込んで、昼田達哉の捲り追い込みも振り切って勝利を収めた。4Rは添田龍児が豪快スパート。それでも山本浩成が5番手から、後続を引き離す快速捲りを決めて8連勝。特班に王手をかけた。
A級1、2班戦の7Rは前反祐一郎が、前団の踏み合いを見定めて、2センターから捲り追い込んで伸び切って勝利。8Rは後藤悠と鈴木良太の特選コンビが好連係。逃げた後藤に鈴木が差して迫ったが並んだところまでで、1着同着となった。9Rも特選コンビが好連係。畝木努が主導権を譲らず先行策。番手の田中勇二は、奥山雅士の競り込みも退けて畝木を追走すると、最後はきっちり差して連勝を飾った。
7Rで勝った前反は「前日から守安君が、どうであれ付いて行きますと言っていてくれた。今日は先行する気もあったし、(緊張感で)レース前から吐きそうでした」と苦笑いしたが、タテ脚は強烈だった。「準決は自分で動いたし、今年はもう(11月で)50歳になるから、どこまで疲れが残るかだけ」と、まずは決勝に向けて英気を養う。
<決勝戦の見どころ>
(8R・チャレンジ決勝)
特別昇班がかかる山本が豪快スパートを決める。前期は1、2班で戦ってきただけに、パワーは一歩抜けている印象。任せる甲斐が迷わず駆けて、そのスピードをもらい最後はきっちり差し抜けて完全Vだ。
一発を狙うなら単騎の昼田。準決は「甲斐君の捲りに乗って行くつもりだったが行けなかった」と反省。自分のタイミングで一気に浮上を狙う。
【3連単】1-62-6234。 単騎、昼田の一発を狙って、4-126-1246。
(1)山本浩成「カマそうかと思ったが、添田君のペースも上がったし、HSは休んだ。捲りのスピードも良かったと思うし、感じはいい。甲斐の後ろへ」
(2)松田優一「もう少しうまくブロックできていれば、小坂君を残せたのかな。小倉は走りやすいし、好きなバンク。決めずに先手ラインへ」
(3)佐藤 謙「ラインのおかげ。松田君の後ろだったし、安心してついていけた。自分の感じも悪くない。松田君の後ろ」
(4)昼田達哉「甲斐君の捲りに乗っていこうと思ったが…。いつもならその外を行けていると思うし、感じはどうなのかな。自力」
(5)添田龍児「自分の中では力を出し切れた。山本さんのスピードが良かったですね。状態は悪くない。自力。」
(6)甲斐俊祐「同期も2人いたし、一番後ろはきついと思って仕掛けた。松田さんにけん制されてきつかった。山本さんの前で自力」
(7)郷坪和博「添田君が頑張ってくれたし、ラインのおかげ。決勝も添田君に好きに走ってもらいます。添田君へ」
(9R・A級決勝)
連日、好連係の岡山両者に、前反まで続いてラインも強固。畝木が三度積極駆けで、田中勇がきっちり差して完全Vだ。九州勢は田中陽が前で自在勝負。田中勇の番手への飛びつき策もありそうなだけに警戒したい。
【3連単】1-45-4523。 田中陽が畝木の番手を取り切る展開なら、2-147-全、が狙い。
(1)田中勇二 「初日よりも準決の方が、畝木君に安心してついて行けた。西田さんが後ろにいてくれたことも大きい。初日よりも軽さがあって感じは良かった。畝木君」
(2)田中陽平 「新車で出だしの感じはもう少しだが、凄く流れるし、感じはいいと思う。西田さんの前で自在に」
(3)後藤 悠 「突っ張れずにラインには迷惑をかけた。あとはドームになれていなくてスカスカした。自転車の調整がしっくり来ていないのでもう一回調整。自力」
(4)畝木 努 「やっぱり何か感じが違いますね。それでも前回よりはいいかな。決勝もここまでと同じように走るだけ。自力」
(5)前反祐一郎「守安君がついてくれていたし、気合が入っていた。何とか決勝に乗れて良かった。疲れが残っていなければいいですね。岡山へ」
(6)鈴木良太 「付いて行っただけで、全部、後藤君のおかげ。少しずつ状態は上向いて来ているのかな。後藤君」
(7)西田将士 「後ろが来るようならと思っていた。脚に余裕はあったし、感じは悪くないと思う。田中陽君に任せる」
<決勝以外の見どころ>
(1R)坂本の完全な先行一車。押し切りに期待するが、盛田の差し切りも一考。追い込みに転向した山中だが、大前に任されたなら自在に動きを見せるか。
【3連単】1=5-23。 山中は番手に粘りこんで取り切る展開なら、3-156-1256。
(2R)荘田はライン4車。連日、捲りの展開で精彩を欠いているが、ここは前受けから突っ張れば、九州勢で独占は十分。最後は喜納がきっちり差す。
【3連単】1-35-3527。
(3R)準決は外したが、2日目はしっかり逃げて勝利した中山が豪快スパート。準決は山本浩成に離れてしまった中園だが、ここはしっかり追走に徹す。
【3連単】3=1-245。 狙いは小坂の一発、4-312-3125。
(4R)板崎の先行一車といっていい。迷わず駆ければ藤原が好援護して最後は差す。自力の決まり手はないが、安谷屋も自分でしっかり動けるタイプ。後位からでも捲り一撃は十分。
【3連単】1-235-2354。 安谷屋の捲りは互角、3-25-1235。
(5R)準決で大敗した荒木だが、ここは脚力上位で軸。今回はしっかり練習してきた池川は、3車の厚みを生かして積極的に駆ければ、赤松が直線伸ばして、近藤まで流れ込む。
【3連単】1-72-7234。 狙いは、4-16-全。
(6R)混戦模様だが、境が好機に仕掛けて最後は井手がブスリ。安達の動きも悪くなく、3車の厚みある東ラインからも十分狙えそう。
【3連単】1-32-3274。 狙いは、2-17-1734。
(7R)谷津田は特選スタート組みで、唯一の特選回り。ここは宇佐見を好リードして決め脚を発揮。S級でも戦っていた中島は、近況調子を落としているが、2日目の勝利で勢いづくか。
【3連単】1-23-2346。 一発は中島で頭から狙う。6-125-全。