【小倉競輪(ナイター)GⅠ競輪祭女子王座戦】「声援を力に勝つ」児玉碧衣 特別インタビュー 21日開幕
小倉競輪場(北九州市小倉北区)で21日から3日間、GI「第1回競輪祭女子王座戦」(同490万円)が開催される。今年のGI最終戦「第65回競輪祭」との併催。今年新設された、ガールズのGI戦が3大会の最終戦で、12月29日のガールズグランプリ2023(立川、同1330万円)出走者7人が決まる戦い。第1回大会の覇者に名を刻むべく鍛錬を積んでいる児玉碧衣(28)=福岡・108期=に取材した。
■児玉碧衣インタビュー
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◆児玉碧衣(こだま・あおい)
1995年5月8日生まれの28歳。福岡県大野城市出身。筑陽学園高ではバレーボール部。在学時にガールズケイリンの存在を知り、日本競輪学校108期生で入学。2015年7月、福岡支部でデビュー(松戸1、1、決勝2)。通算成績は617走で515勝、優勝150回。特別レース制覇はガールズグランプリ3回(18~20年、静岡、立川、平塚)、GIはパールカップ(23年岸和田)、ガールズケイリンコレクションは6V(18、21年、ともにいわき平、23年西武園=以上ガールズドリーム、19年松戸、20年福井、21年松阪)。通算取得賞金は1億8341万8800円。23年7月にガールズケイリン史上最速で500勝達成。オールスターのファン投票では17~23年の7年連続で得票1位と絶大な人気を誇る。ホームバンクは久留米。師匠は藤田剣次(85期)。168.6センチ、66.5キロ、太もも66センチ、O型。
―練習は順調ですか。
「はい。奥井迪さん(106期)が久留米にいらっしゃったので、一緒に合宿するなどしっかりやれています」
―9月には腰痛で当日欠場もありましたが、体調面は。
「もう全く問題ないです。いわき平も腰痛で欠場しましたが、大事をとってのもの。むしろその分、練習はできています」
―昨年末に左鎖骨粉砕骨折。今年は病院のベッドからのスタートでした。
「1月末に復帰しましたが、焦りはありましたね。ちょっとでも稼いでおかなきゃと」
―復帰直後はなかなか結果も出ませんでした。
「一時期はトップに戻れるのかな、このまま成長できずに終わっていくのかな、という不安がありました。でも4月に鎖骨のワイヤーを抜いてからは、『あっ、こうやって乗るんだった』と思い出しました」
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【写真右】ファン投票の得票で7年連続の女子1位に輝き、男子1位の脇本雄太(左)とともに会見する児玉碧衣
―そこからは7月の函館での通算500勝まで破竹の連勝。
「今までただただ自転車にまたがって、ただただこいでいただけだった。ですが、うまく体を使えないときに『もっとこうしたいのに』と体の使い方を考えるようになった。逆に、自分が成長するために必要だった、そんなタイミングだったのかなと思います。そのころは、そんなことを考えられませんでしたけど。うまくけがを乗り越えられたと思います」
―6月に初のガールズGI「第1回パールカップ」を制して最初にガールズグランプリ(GGP)切符を手にしました。
「昨年までは毎年、年初から11月のガールズグランプリトライアル(GGPT)まで賞金を積み重ねていく長丁場でした。それが今年はGIという近い目標を掲げて練習できるので、自分にとっては良かったですね」
―2戦目のガールズGIの松戸(10月)は残念ながら決勝4着。
「33走路と、初日の準決フリーパスという戦いの難しさを感じました。決勝も雨だったし。それに決勝はナショナルチーム(NT)勢より先に動きたい思いはありました。その結果、太田りゆさん(112期)にはやられなかったし、それは自信になりました。ただサトミナ(佐藤水菜=114期)は強いなと感じましたね。NTでこれだけ強くなるんだと」
―競輪祭女子王座では、佐藤選手と再び激突することになりそうです。
「やはり地元だし、頑張りたいですね。今までGGPTは何度も勝っていますし。ここを優勝してGGPにつなげたい。勝ちたいですね」
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―ただパールカップ同様に、初戦敗退もあり得るトーナメント。
「一度経験したけど、やはり慣れませんよ。緊張しますね。でも自信を持ってレースに臨めるように準備したい。サトミナと力勝負ができるように、久留米の後輩の尾方真生ちゃん(118期)らと切磋琢磨しています。相手は世界で戦えているサトミナ。挑戦者として臨みたいです」
―福岡だし、ファンの期待も大きい。
「声援が力になるので、小倉にご来場のファンの皆さまはぜひ、私の名前を呼んで応援してください」