【九州王国再興へ】14人中11人が2予へ 【高知】

1予からスタートの九州勢は、上々の滑り出しだ。11人中8人が4着以内の勝ち上がり。特選組の3人はスタールビー賞に進めなかったが、11人が2予3着以内での準決進出を目指す。
初日3R、嘉永泰斗-中本匠栄-小川勇介が人気に応える快走。九州3車が確定板を独占した。嘉永の2角捲りはじりじりと前団をのみ込み、練習仲間の中本が直線で逆転。終BSでやや離れた小川勇介も、3半で追い付いて伸ばした。
嘉永は「スタートは自分のミス。前か中団の作戦が後ろになった。帰ったらスタートを練習します」とまず反省。それでもすぐに後ろ攻めに対応した。そして何よりの収穫は「先週、久留米で3日間合宿したが、感触が良くなかった。それで新車に換えました」。昨秋に納品されたが、なかなか下ろすタイミングがなかった。「しっかり踏めているし、思い切って換えていい方向に行った」。初G1となった昨年大会は連勝で準決入り。「昨年はまぐれの感があった。今回は、今後につながるように走りたい」。勝ち負けだけでなく強豪と渡り合うための経験値をゲットする。
差して1着の中本も、ともに毎日汗を流してきた若手の走りに目尻を下げた。「強かったです。終3半は外にスライスするところだけど、よく我慢してくれた。自分も捲りを抜けたのでいいと思う」。前回の落車の影響は残るが、これで勢いに乗れるはずだ。
9Rでは井上昌己を連れた山田英明が、1角イン捲りから押し切った。「前回はインフル明けで体調も悪かった。でも今回はとりあえず良かった」と笑顔でひと安心。だが「2予は特選組と当たるし、ここから厳しくなる。3日間、何とかしのぎたい」。昨年のこの大会で落車し、骨盤骨折の大けが。そこから不振にあえいでいる。「もう1回、G1の決勝に乗りたい」。復調への道筋が、おぼろげながら見えてきた1勝だ。