競輪

【久留米競輪(ナイター)FⅠ】終3半でどん尻の柏野智典は「体が勝手に動いた」上がり11秒3で強襲2着

<記者コラム・森川和也の追走一杯>
 S級準決11R、絶体絶命の大ピンチに陥った柏野智典が、ベテランらしい絶妙なコース取りと鋭脚で切り抜けた。

 109点を誇る自力型・島川将貴の番手だったこともあり、「シマちゃん(島川)がどういう展開になっても行ってしまうだろう」と気楽に考えていたが、バック6番手から仕掛けた島川の車の出が良くなく、「これは様子がおかしいぞ」と青ざめた。

 だが、ここからが追い込み選手として培ってきた鍛錬のたまものだろう。「体が勝手に動いていた」と振り返るように、終3半から急ハンドルで進路変更。前にいた渡辺十夢をアタマでどかしてコースをつくると返す刀で、ワンツー態勢を築いていた岩谷拓磨と小岩大介の九州2車に襲いかかった。

 結果的には8分の1輪差で小岩を逆転できず2着だったが、上がりタイムはこのレースで一人だけ飛び抜けた11秒3。当の本人は「アタマまで届いていなかったし、思ったよりも伸びたような伸びていないような」と苦笑いしたが、レースを見ていた他選手からは「さすが柏野さんや…」と驚嘆の声が至るところから漏れていた。

 ▼12R(松岡辰泰)犬伏の番手が競り合いと知ると「自分も混ざりたい」とぽつり。好位にうまく追い上げてゴール前で犬伏に迫る。3=1―5。

 ▼5R(松岡孝高)最終日は一般戦を走るが、3、4着の成績が示す通りで動きはむしろいい。大洞が奥村の後位で粘れば「単騎でも自力」の松岡に出番ありで、1―7=235。

7番手から2着に強襲した柏野智典

 

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