【岐阜競輪・GⅠ全日本選抜】荒井崇博が九州勢の虎の子1勝、山田英明はスタールビー賞進出
1予を戦った九州勢14人のうち、1予を勝ち上がったのはわずか4人。厳しい船出となったが、初日8Rでは九州ワンツーが成立した。荒井崇博が北津留翼マークから差して、初日の虎の子の1勝を挙げた。
北津留は鐘4角で7番手豪快カマシ。マークした荒井を連れて、逃げる菊池岳仁に襲いかかった。だが菊池マークの宿口陽一にBSでブロックされるピンチ。一瞬止まりかけた北津留だが、もう一度加速して乗り越えた。北津留は「止められたかと思った。一回スピードが死んだが、もう一度踏み直せた」と笑顔。だが「荒井さんは強いですね」と、どんな相手でも差し切る荒井の決定力に舌を巻いた。
勝ち切った荒井も「翼は最後までやめなかったね。いつもならやめそうだけど」と宿口の抵抗に屈しなかった北津留を賞賛。「この後、(初日特選組の)泰斗(嘉永)が(スタールビー賞に)勝ち上がらなかったら、明日は自分がその番手でしょ」。予言通り、2予11Rで嘉永と連係する。
その嘉永は初日特選10Rで5着。「4角で渡部(幸訓)さんを越えられたら3着はあった。残念」と振り返った。2予の11Rは、松浦悠士、郡司浩平らが待ち受ける強烈なメンバー構成となったが、「しっかり自分の力を出し切れば大丈夫」と臆することはない。相手に不足はないと言わんばかりだった。
初日特選11Rでは、山田英明が3着。準決権利のスタールビー賞に九州から唯一進んだ。犬伏湧也のカマシに「見ての通りしびれました」と終HSで離れかけたが、何とか追い付いて3着を死守。「フレームもセッティングもまるごと変えたもので臨んだが、練習の感じほど良くない。戻したもので2日目を走って、どちらがいいか考えます」。何着でも準決に勝ち進める一戦を有効に活用して、2020年10月の寛仁親王牌以来となるGⅠ決勝進出を勝ち取る準備を進める。