競輪

【武雄競輪・GⅢ万博協賛】山田庸平が2角快速捲りで地元GⅢ初V「胴上げがうれしかった」

表彰式後、九州勢に胴上げされて笑顔の山田庸平

 武雄競輪のGⅢ「第8回大阪・関西万博協賛競輪」は31日、4日間の戦いを締めくくる決勝戦を12Rで行い、山田庸平(36)=佐賀・94期・S1=が2角5番手捲りを決めて優勝賞金400万円を手にした。山田のGⅢ制覇は昨年12月の広島記念(玉野開催)以来4回目。2着は逃げた町田太我マークの小倉竜二、3着は町田。大会の総売上額は48億7981万6300円だった(目標45億円)。

■ヒーロー 

 これでこそ、九州のエース。山田庸平が自力で地元GⅢ初制覇を果たした。表彰式後に胴上げされ、「コロナで胴上げが禁止されていたので初めて。佐賀だけでなく九州のみんなが残ってくれて、それが一番うれしい」と笑った。町田太我の実質先行一車。町田―小倉竜二の中四国ラインが人気を集めていた。「町田君が人気だったので、少し気が楽だった。あまり緊張しなかった」と口にしたが、主役を張るべき大会だけに負けるわけにはいかなかった。

 「初手は取りたくなかったが、誰も出ないなら前でもいい」と前受けを選択。「イメージトレーニングを積んで臨んだ。赤板から打鐘で立ち遅れないように集中した。脚には余裕があった」と思い通りの展開に持ち込んだ。戦前の予想通りに町田が先行。終2角、5番手の山田が力強く踏み出した。「手応えがあった。3番手の菅原選手が余裕がないようだったので、前の2人を目標に捲り切った。慌てずに行けた」。踏み出した次の瞬間、誰もが〝決まった〟と思えるほどの勢いある捲りだった。

 次の大目標は5月。いわき平ダービーと武雄記念が行われる。「ひざや腰などに原因不明の痛みがあって、今回も体調は上がってこなかった。でも最終日は調子が良かったと思う」。手応えは得たが、今回はSS不在のGⅢでもあり通過点。九州最高の選手として、今年こそグランプリの舞台へ駆け上がってみせる。(野口雅洋)

表彰式で優勝カップを掲げる山田庸平。右は大阪・関西万博のマスコット・ミャクミャク、左は武雄競輪のマスコット・たけ丸

 【決勝VTR】 Sは山田で山田―山口、菅田、浅井―朝倉、町田―小倉、菅原―仁藤で周回。赤板前に南関勢と中四国勢の位置が入れ替わり、打鐘前のバックで菅原が踏み上げたが、町田がすかさず叩いて先行。鐘4角では先頭が中四国勢で以下、南関勢、九州勢、菅田、浅井―朝倉と続く。終1半付近で浅井が仕掛けると、山田も2角捲り。山口は南関勢に絡まれて連係を外す。山田は小倉のブロックを乗り越えて、直線は抜け出して勝利。4角で山田に切り替えた小倉が2着。町田は3着に粘った。浅井は4着。直線では仁藤と菅原が落車した。

 ◆副賞に万博入場券 マスコット「ミャクミャク」も表彰式で登壇した。優勝した山田庸平には、副賞として「ペア1日入場券」が贈られた。山田は「あまり遠くに旅行に行くタイプではないが、機会があればぜひ行きたい」と笑顔で副賞ボードを受け取っていた。

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