【佐世保競輪（ナイター）FⅠ】村上博幸「あの中学生も、もう四十手前くらいですかね」

　村上博幸が2018年2月以来、6年ぶりに佐世保バンクを走る。「今回が44歳最後の開催になります」と、15日で45歳。01年8月デビューで23年目のベテランは「年をとると、一日一日がより大切になる」と、今回も計画的に練習してきた。

　「佐世保はS級初決勝の場所なんですよ」。台風で最終日が1日順延になっての03年9月13日、初のS級ファイナルを走って7着。松田治之が優勝だった。「そのとき宿舎の窓からこの中学校を見ていた。あのときの中学生も、もう40歳手前くらいですかね。時がたつのは早いものです」。佐世保競輪場に隣接する市立福石中の校舎の方に目をやって懐かしそうに笑った。

　兄で師匠の義弘を追いかけてGⅠ、GPを制した大スター。近年はけがもあってGⅠ戦線での活躍がやや減ってきているが、「体についてもいろんなことが勉強です」と、まだまだ向上心を忘れていない。その瞳はまた大仕事をやってのけそうに輝いていた。